au版iPhone 5のLTEエリアの調査結果が公開。地方の弱さが明るみに

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株式会社Agoop(ソフトバンクグループ)が公表したデータによると、同じ iPhone 5 でも、au 版とソフトバンク版とでは、利用可能な高速データ通信エリア(LTE相当)の整備状況に大きな開きがあるようです。

注意すべきは、iPhone 5 のハードウェアが、広大なエリアを誇る au の800MHz帯LTEエリアに対応していない点で、800MHz帯LTEが使える Android では逆の結果もありうる。という部分です。

しかしながら、iPhone 5 に限定して言うならば、この調査結果には十分な意味・意義があると考えられますので取り上げさせて頂きます。

首都圏以外での差が特に顕著

見出し画像は首都圏での調査結果でしたが、関西での iPhone 5 での LTE 相当通信可能地域の分布はこんな感じ。

左がau、右がソフトバンク。青色がLTE相当エリアです。

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中京圏に至ってはこの有様。両社でかなりの違いがあります。

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正確なLTEエリアではないが、調査結果には納得感アリ

調査は iPhone 5 を対象に2012年11月21日~2013年3月19日までの間、特定アプリからの通信ログデータ約6,100万件を収集して行ったとの事で、通信開始からダウンロード開始までの時間が0.1秒(100ミリ秒)未満の場合をLTE相当と定義しています。

単純な通信遅延の調査のため、正確な LTE エリアを表しているわけではありませんが、実情を考えるに、調査方法・見せ方とも、それなりに妥当なものと考えられます。

個人的に見ても、この調査結果は au 版 iPhone 5 での LTE エリアの体感値や、私がウォッチしている地域の au 2.1 GHz 帯LTE基地局の増設情報との一致も多いため、「2.1GHz 帯しか LTE が使えない iPhone 5 に限定した」調査結果として納得感のあるものです。

au は現在、iPhone 5 対応の LTE エリアを地図の形では公表していないため、参考情報とは言え、全体の傾向を測る上では貴重なデータと言えそうです。

LTEはiPhoneならソフトバンク有利も、Androidではau有利

au の LTE エリアは iPhone 5 で使えない 800MHz 帯を中心に整備されているため、iPhone 5 が対応している 2.1 GHz 帯 LTE エリア、という切り口では、今回のように au に不利な結果が出るのは仕方ないところでしょう。

そういう意味では、今回の調査が iPhone 5 のみを対象とした点はフェアとは言えず、きちんと au の 800MHz 帯LTEに対応している Android 機を使う前提なら、LTEエリアで au がソフトバンクを圧倒しているため、多くの場所で結果が逆転するものと思われます。

そういう意味では、Apple さんはもう少し各国通信事業者の都合を汲んで、柔軟な周波数対応をしてくれると良いのだけど…。という気はします。

ただ、フェアうんぬんという話しになるならば、au 版 iPhone 5 で発売当初からしばらく続いた「LTE エリアに関する優良誤認」に関しては、au 側にかなりの非があるわけで、今回の調査はその点を突くという意味において、かなり意味のある資料と言えそうです。

調査会社はソフトバンクグループ企業である点に注意

なお、今回のデータを発表した株式会社Agoopは、ソフトバンクのグループ企業であり、GIS(地理情報システム)サービスを主に扱っている企業との事です。

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