スマホを急速充電!純正「ACアダプタ04」長期使用レビュー
なんつーかバッテリー容量が大きいスマホって充電が遅いんだよねー。と、いつものようにムニュムニュと考えておりましたら、そういえばドコモから最大 1.8A も出ちゃう急速充電器「ACアダプタ04」が出てたよなー。と思ったので買ってみた&数ヶ月使ってみたよー。というレビューです。
また、一般的な 1A 出力の充電器だけでなく、Nexus 7 / 10 などのタブレット向けに出ている 2A クラスの充電器とも充電スピードを比較してみます。
しかし、これ、ホント速いっすね。
各ACアダプタの充電スピードを比較する
今回は、手持ちの充電器ライナップの中から、以下3機種のスマホ・タブレット用ACアダプタの充電速度を比べてみました。
- ドコモ純正品「ACアダプタ04」
(1.8A + Xperia Z 専用クレードル+ Xpeia Z 本体) - BUFFALO BSIPA0xBK
(2A口 + Xperia Z 本体) - オウルテック OWL-CBJD10(B)S-SP/U2
(1A口 + Xperia Z 本体)
ちなみに Xperia Z の公称バッテリ容量は 2,330mAh。全てバッテリ残量7%から計測しました。
タブレット用の2A出力充電器より速い!(なんで?)
「Battery Monitor Widget」による充電グラフはこんな感じに。
※2A のグラフは9%スタートに見えますが、実際には7%から充電開始しています。
※見やすいよう画像の切貼りと明るさ補正をしています。
うすうす気が付いてはいましたが、公称2A出力のタブレット向けACアダプタを差し置いて、ドコモ純正の「ACアダプタ04」が最も充電スピードが速い。という結果になりました。
何かの間違いじゃ?と思い、手持ちの2A以上出るタブレット向け充電器を4機種ほど引っ張り出して確認しましたが、結果は変わりませんでした。これは一体どういう事なんでしょうかね。
とりあえずホッとできる容量までの充電がかなり速い「ACアダプタ04」
先のグラフを数字にして比較するとこんな感じに。
100%までの充電時間 | 75%までの充電時間 | |
ACアダプタ04(1.8A) | 1時間45分 | 1時間5分 |
タブレット用2A口 | 1時間55分 | 1時間12分 |
スマホ用1A口 | 2時間10分 | 1時間25分 |
※数値はグラフからの目測値です。
大きな差は無いように見えますが、使ってみると数字以上に違いを感じる。というのが数ヶ月使っての正直な感想です。
Android スマホを使いこんでいる人からすると、2012年発売の機種+1A出力のACアダプタの組み合わせだと、1%前後/分が普通の充電速度の感覚と思うのですが、その方程式を良い意味で崩してくれるのが「ACアダプタ04」。という感じです。
今回は、バッテリ残量7%まで使い込んでからテストしましたが、そこまで使い込む事は少ない。という人なら、概ね1時間で「とりあえず安心して外出できる」レベルまで充電できる。と言った方が分かりやすいかもしれません。(※3000mAhクラスの機種ではもう少し時間がかかるでしょう。)
そんなこんなで、自宅にコレがあると、手が自然に「ACアダプタ04」を選んでしまいます。
その一方で、そこまでの速度が不要な人にとってはタブレット対応の2口充電器の方がコストパフォーマンスが良いと感じるかもしれません。
「ACアダプタ04」の入手はドコモショップか通販?
「ACアダプタ04」は通販かドコモショップで買えます。
普段使わないドコモポイントをこの機会に使っても良いでしょうし、面倒なら通販。という手もあるでしょう。
通販の場合は、送料込みでドコモショップの定価(1,500円+税)より高くなることがあるので注意が必要です。
「急速充電できる条件」に注意!
「ACアダプタ04」での急速充電には条件がある機種があります。
具体的には、急速充電には卓上ホルダが必要だったり、あるいは卓上ホルダがあると急速充電できない、など、機種によってかなり細かい条件があります。
詳細は公式サイトで公開されていますので、対応機種や普段の利用スタイルで急速充電できるのか、などは事前に確認しておく事をオススメします。
「ACアダプタ04」の外観レビュー
性能だけでなく、外観や設置、使い勝手についても触れておきます。
取り回しの自由度が低いケーブル
まず気になったのは、USBケーブルが直付けされている点。
取り外しができないだけでなく、ケーブルの向きも変えられない。というなかなか嫌な仕様です。
恐らくは、汎用USBケーブルを許可すると粗悪なケーブルや予期しない結線のケーブルを使われる可能性がある、などの大人の事情がありそうです。
ケーブルがかさむせいで持ち運ぶ気に全くならず、正直、購入してから一度も持ち歩いた事がありません。
設置に困ることは少なそう
ケーブルが柔らかく、また、コンセントプラグが可動なので、設置に困るケースは少なそうです。
設置イメージはこんな感じ。防水タイプのスマホにはクレードルが本当に便利です。
上から見るとこんな感じ。大きめのフェライトコアが2つ付いており、これがまた「かさ張る」のなんのって。
出力はDC 5.0V / 1.8A。製造元は富士通。フィリピン製でした。
サイズはタブレット向けの 1A + 2.1A = 計3.1A のACアダプタ並。出力を考えると大きめかもしれません。
au も1.8A出力のアダプタを販売している
ちなみにドコモだけでなく、au も 1.8A 出力の急速充電用 AC アダプタを販売しています。
HTC J butterfly(HTL21)や、INFOBAR A02(HTX21)など、対応機種をお持ちの方は、使ってみるとよいかもしれません。
なお、こちらも Amazon の機嫌によっては au ショップの方が安い場合があるので、購入の際は要注意です。
Android のバッテリーも随分持つようになりました
持たない持たないと言われ続けてきた Android スマートフォンのバッテリーですが、(機種を選べば)最新機種ではけっこう状況が変わってきた感があります。
バッテリー容量は増え続け、2000mAh 中盤は当たり前、最近は一昔前の小型モバイルバッテリーをも凌駕する 3000mAh オーバーの化け物まで登場し、普通に使って丸一日持つ機種も増えて来ました。
そのような状況の中、旧来の1A出力充電器では充電時間が長く感じるようになってきたのは事実です。そして、そういった問題に対し、「充電器の出力アップ」という力技で望む所がいかにも Android らしいと思います。
一方の iPhone は、昔ながらのバッテリ容量と昔ながらの充電器のままでここまでこらえて来ました。
モバイルにとっての「バッテリ容量」は、バッテリの持ちうんぬんだけでなく、「その機種でできること」の幅を決める非常に重要なパーツです。
あまり語られる事の無い領域でありますが、バッテリの容量差が2倍を超えてきた中、バッテリ思いの画面サイズと設計だけでその差を埋められるのかどうか、という観点から見ても、Apple 製品の原価圧迫要因は出てきそうな予感はします。