最大110MbpsのWiMAX 2+が開始予定。au 4G LTE対応。速度規制を導入?
UQコミュニケーションズは、「WiMAX」の次期サービス「WiMAX 2+」を10月31日より開始すると発表しました。
WiMAX 2+ は、最大110Mbps の超高速通信に対応するモバイル通信サービス。
料金は2年縛り契約時 3,880円/月。(UQ Flastツープラス おトク割 525円/月 適用時。最大25ヶ月)
10月31日からサービス開始し、15年3月に全国へエリア展開する予定とのことです。
また、月額1,055円/月の「LTEオプション」により au の 4G LTE にも対応。WiMAX の弱点であるエリアの狭さをカバーするのも特徴です。
3つの通信モードを用意
今回発表されたモバイルルータ「HWD14」では、以下の3つの通信モードがあります。
- ノーリミットモード
:従来の WiMAX(最大40Mbps)が利用可能。月額通信量・通信速度の制限無し - ハイスピードモード
:WiMAX、WiMAX 2+ が利用可能。2015年3月までは通信制限なし(それ以降は制限の可能性あり) - ハイスピードプラスエリアモード
:WiMAX 2+、au 4G LTE が利用可能。7GB/月、または 1GB/3日を超過した場合、128kbps 制限。1,055円/月必要
今回から導入される通信規制については色々と注意点があるため、次項にて説明します。
「ハイスピードプラスエリアモード」を使いすぎると「WiMAX 2+」が通信速度規制を喰らう
WiMAX は、これまで通信量・通信速度規制がない事を売りとして、通信量が多くなりがちなモバイル PC ユーザーから支持を集めてきましたが、WiMAX 2+ ではこのあたりを意識する必要があるようです。
特に注意が必要なのは 4G LTE と WiMAX 2+ を利用できる「ハイスピードプラスエリアモード」の利用。
このモードで「月間7GB、または3日で1GB」以上通信した場合は、「ハイスピードプラスエリアモード」の au 4G LTE、だけでなく、「ハイスピードプラスエリアモード」「ハイスピードモード」の「WiMAX 2+」の通信速度も128Kbps に制限される。と読める説明がなされています。
「WiMAX 2+」は3日で1GBしか使えなくなる?
また、「WiMAX 2+」しか使わない場合でも、将来、通信速度規制対象とする可能性がある点も要注意でしょう。
現時点では「課金開始月の翌月から24ヶ月間はハイスピードモードでの通信速度制限は行わない。」と明言していますが、注意書きには以下のくだりもあり動向が気になります。
2015年4月以降、「ハイスピードモード」の「WiMAX 2+」、および「ハイスピードプラスエリアモード」について、当日を含まない直近3日間で1GB以上通信した場合、「速度制限」を行う可能性がある。
通信速度制限の詳細については公式サイトで触れられています。
これらの事から、どうやら「WiMAX 2+」と「4G LTE」は、認証や通信量制限周りで共有・融合している部分があるのでは?との推測もでき、今回、通信モードが3つに分かれた背景にも、このあたりの技術的な制約がありそうな予感はします。
従来の「WiMAX」は通信量規制無しのまま
今回の「WiMAX 2+」の通信速度規制はヘビーユーザーにはかなり気になるところですが、規制を喰らった場合でも従来型の「WiMAX」は規制されないため、従来に比べて新たに困るケースは少なそうです。
ただし、WiMAX の大きな特徴であった、「外出先で通信量を気にせず作業できる」という点をそのままに増速。とは言い切られておらず、若干の歯切れの悪さを残しているため、2015年4月以降のUQコミュニケーションズの施策・判断が気になるところです。
エリアは14年3月に東名阪。全国展開は15年3月予定
2013年10月末からサービス開始される WiMAX 2+ ですが、エリア展開には少し時間がかかるようで、2014年3月末に関東・中部・関西の一部エリア、2015年3月末に全国展開の予定となっています。
現在 WiMAX が混雑しているエリアから順次導入することで混雑緩和を狙う。との事ですが、2015年4月以降、「WiMAX 2+」で「1GB/3日」の通信速度制限が導入された場合、「ハイスピードモード」を避けるユーザーは多くなると思われるため、混雑緩和の効果も限られたものになるかもしれません。
※2013/10/1 文章ブラッシュアップ