RackspaceとSoftLayerにアカウントを作ったら海外から電話が掛かってきたでござる【クラウドサービス】
実はここ2週間で、クラウドベンダである Rackspace と SoftLayer の新規アカウントを作ったので、その時のことを徒然に書いてみます。
とは言っても、WEB サービスをクラウドで稼働させるため。ではなく、CDN サービスの検証を目的にアカウントを作ったよー。というお話。
WEB サービスを動かすなら国内に DC がある AWS が強いわけですが、今回の目的は高速化なので AWS はちょっとねー。という思いもあり。そもそも CDN なら国内にエッジロケーションがあればどこでも良いですしね。
そんなこんなで、国内に複数エッジロケーションがある CDN サービスを片っ端から調べまして、その中から、ウチの規模でも契約させてもらえそうな所を選定する過程でこの2つに辿り着いた。という感じ。
あと、ウチみたく無料で情報をばら撒いているサイトだとトランザクション単価が極端に安いので、サービス永続性の観点からもコスト要件が厳しいって事情もあります。
で、ここからが本題なんですが、今回登録した Rackspace と SoftLayer さんはなんと、アカウント作成時に身元確認の電話が英語で掛かって来るんですね。ビックリしました。
AWS でも登録時は自動音声での電話認証があった気がしますが、こっちはなんと生身の人間。
まさかそんなステップがあるとは思っていなかったので、不意を突かれました。
SoftLayer さんの身元確認はわりとサクッと済んだんですが、Rackspace さんの対応がちょっと異常なレベルで丁寧で。
どういう目的で使うのか、とか、便利なリンク集をメールで送ったよ、とか、分からない事があったらこの画面のここからチケットを作ってね、とか、そして、今回の目的である CDN 機能要件の整合性確認まで。
結果、RackSpace の CDN は Origin-pull には対応してなくて Pop Pull しか対応できないって話だったので、じゃあ今回の用途には合わないね。という話にはなったわけですが、とにかく終始、片言の私を相手に丁寧に対応してくれた。という事で、とても印象が良かったです。
一方の SoftLayer さんは、電話での応対は割とそっけなかったんですが、その後のチケット対応の良さは特筆すべきものがありまして。
実はアカウントを作ってすぐに、CDN のデータ伝播問題が発生したんですが、ちゃんと CDN 事業者の EdgeCast まで問題をエスカレートして、もの1日で解決してくれたり、細かい技術的な質問にも丁寧に答えてくれたり。と、かなりの好印象。
また、競合他社ではダッシュボードから設定できる機能も、相談してみたら手動で設定してもらえたり、と、予想外に柔軟な対応をしてもらえました。
関係薄いですが、SoftLayer は仮想サーバだけでなく、実サーバーもクラウド上でシームレスに扱えた気がするので(仮想マシンイメージを実サーバに展開したり、その逆もできる。という話だったような。記憶が怪しい…)、他の利用者の影響を受けたくない用途とか、I/O 性能の高さが要求される用途なんかには面白い選択肢と思います。
SoftLayer は年央に IBM の傘下に入った会社さんでして、先の柔軟な対応といい、流石というかなんというか、業務系システムのクラウド移行で何が要求されるのか、を良く分かっているのかもしれません。
あとは、これで東京にデータセンターがあって日本語サポートがあればなぁ…。変な所でまた国内のガラパゴス化の鱗片を見た気分に。
しかしまぁ、24/7 でこれだけ丁寧なサポートをされると、自社のインフラ部門を縮小して外出ししようか。という気になるのも分かる気はします。
おっと話が逸れました。で、CDN といえば、
あたりが有名どころですかね。
ウチのような弱小サイトがこのあたりの会社さんと直接取引するのはハードルが高いわけですが、それを小売している会社さんを見つける。というのはひとつの方法でして。実は Rackspace さんを選んだのも Akamai の CDN を使えるから。という理由があったわけです。
今回は Rackspace さんは使わない事になりましたが、正直、Origin pull よりは Pop pull の方が色々良さそうな気はするので、それはまた今後の課題。という事で。
ご覧の通り、ウチは画像まるけの鈍重サイトなわけですが、普段から「うまくトラフィック捌いてるよなぁ」とか、「なんかレスポンスがいいんだよなぁ」と感じるWEB系サービスがどんなインフラを使っているのか、という部分に鼻を利かせておくと、後々、役に立つかもしれません。
CDN の本質は乗合バスなんじゃ?と感じる部分はままありまして、なんというか、割とファッションで使っている人が多くて、ろくにちゃんと設定もしていないお客さんが多そうな所は避けたほうが無難かなぁ。という思いもあったりなかったり。
そういう意味ではブログ界隈の情報というのも、逆の意味で役に立つというものです。