ソフトバンク「音声通話+通信」新定額サービスって本当におトクなの?
ソフトバンクモバイル株式会社は1月24日、音声通話とパケット通信をセットにした新定額サービスを4月21日より導入すると発表しました。
この定額サービス、音声通話の定額対象は1通話あたり3分、または5分までとなっていますが、超過時の通話料が、なんと「30秒あたり30円」と、一般的なスマホ向け料金プランより1.5倍も高額なため、消費者は注意が必要と言えそうです。
※その後、「スマ放題」という正式サービス名が発表され、サービス内容も改定されました。
が、決まった使い方以外をするとかえって高くなる場合もあるため、注意が必要と思います。
「音声通話+パケット通信」新定額サービスの料金
「音声通話+パケット通信」について、超過時の従量料金も含めて表にしてみました。(金額はすべて税別)
Sパック | Mパック | Lパック | |
国内音声通話 | 3分以内 (月50回まで) | 5分以内 (月1,000回まで) | |
超過音声通話料 | 30円/30秒 | ||
パケット通信 | 月間2GBまで | 月間7GBまで | 月間15GBまで |
超過パケット通信料 (※) | 250円/100MB (2,500円/GB) | 125円/100MB (1,250円/GB) | 100円/100MB (1,000円/GB) |
月額利用料 | 5,980円 | 6,980円 | 9,980円 |
S!ベーシックパック (別途必須) | 300円 | ||
専用基本料 (別途必須) | 1,960円、または、980円(2年縛り) |
※通信量超過時、通信料不要で128kbpsの低速通信が使えるサービスが別途オプション(月額300円)で用意される。
つまり、月間7GBまでパケット通信可能な「Mパック」の場合だと、基本料金(2年縛り)と、Sベーシックパック込みで、月額8,260円(税別)から。となります。
細かい通話をたくさんする人には利用価値があるかもしれませんが、誰でもおトクになるプランではなさそうです。
「定額」のはずが、1時間通話すると3,300円の追加請求?
今回の「新定額サービス」では、音声通話の超過料金「30円/30秒(税別)」が、一般的なスマホ向け料金プランの「1.5倍」も高いため、長電話が多い人は通常の料金プランの方が安く上がりかもしれず、要注意です。
例えば、この「新定額サービス」で、1時間の国内向け長電話を1回だけした場合、超過分の通話料は「3,300円(税別)」となります。
「Mパック」の最低料金は月額8,260円(税別)ですから、これに超過分3,300円を足して請求額は11,560円(税別)となり、これなら従来のプランの方がお値打ちだったよね。というパターンも出てくると思われます。
分かりにくいかもなので表にしてみましょう。
ソフトバンク 新定額サービス | ソフトバンク ホワイトプラン | (参考※) ドコモ | |
基本使用料 (2年縛り) | 980円 | 934円 | 743円 |
Xiカケ・ホーダイ | - | 667円 | |
S!ベーシックパック/SPモード | 300円 | ||
定額Mパック | 6,980円 | - | - |
パケット定額サービス(月間7GB) | (上記に含む) | 5,700円 | 5,700円 |
音声通話料 (1時間国内向けに1回通話した場合) | 3,300円 | 2,400円 | 2,400円 |
合計請求額 (税別) | 11,560円 | 9,334円 | 9,510円 |
※ドコモの料金は「タイプXiにねん」をベースに、同一キャリア内の国内通話が24時間無料となる「Xiカケ・ホーダイ」込みで算出。ソフトバンクの「ホワイトプラン」「ホワイトプラン(i)」は、夜21時から翌朝1時まで同一キャリア内でも通話は有料。
このように、長時間通話すると請求がかえって高額になるため、スマホから長電話しないよう注意できる人向けの定額サービスと言えそうです。
2年縛りの合わせ技にも注意
今回の「新定額サービス」には、どういうわけか専用の基本料金プランが用意される。との事ですが、その2年縛りや、端末の2年割賦契約との合わせ技にも注意が必要かもしれません。
この部分の詳細についてはまだ明らかになっていませんが、契約にあたっては、2年縛りの契約期間の持ち運びや違約金などの障壁なしに、スムースに従来型料金プランへの移行ができるか、などを、よく確認した方がよいでしょう。
先にも説明したとおり、利用パターンによってはかえって高くなるケースもありうるサービスとなっているため、自分の利用パターンと合わない場合に従来型料金プランへ戻せるかどうか、は非常に重要と思います。
ソース:
※この記事は、将来、正式なサービス名が明らかになった場合に当該箇所を書き換えるなど、最新化する可能性があります。
※2014/4/1 文章最新化