珍しい絶品アフガニスタン料理を「アリアナレストラン」で食べてきた
0対8!大差でドラゴンズは負けるし、雨は降るし、風は強いし…
失意とともにナゴヤドームを後にした僕たちは、「今日は変わったお店でストレス発散しないとやってられない」気分だったんでしょう。傘が裏返りそうな風と雨の中を徒歩で2駅ほど Ingress しながら、どういうわけかイラン・アフガニスタン料理のお店「アリアナ レストラン」へと向かってたんですね。
我が相方は、日頃、唐突に「南インドカレーつくりたい…」などとボヤキ始める「食の変人」なのですが、その相方が嵐の中、ずっと目を爛々と輝かせていたのを思い出すに、多分、そっち系のセンサーがピピっときちゃうお店なんだと思います。
結論から言うと、これが意外と当たりのお店だったんですわ。特にトルコ料理好きな人なら9割方は気に入ってくれそうな感じ。ってことで、自分用のメモがてら紹介しておきます。
アリアナ レストランに到着しました。お店の外観はこんな感じ。
場所は名古屋市東区 地下鉄桜通線 車道駅のすぐ近く。「激安」のぼりが気になりますが、この秘密は後で分かることになります。
店内はこんな雰囲気。デイゲーム直後の時間帯だったので空いていましたが、食べている間に結構お客さんが入ってきました。
席に着くと机の上に「シーシャ 500円」の紙が。相方によると、水タバコですがなー。とのこと。要求される常識レベルがいきなり高いなー。
メニューを見ると、普通のインドカレー・ナンのセットメニューがあってでホッとしたのもつかの間…
ここで相方が「そんなんは違う!」と制止。初見なのにいきなりアラカルトで、アフガニスタン・イラン料理のコースを組み立てて注文することに。
っつーことでそっち系のメニューも見てみると、アフガニスタンのおもてなし料理であるボラニボンジョン(ブラニ)やマントゥ、アジャック、チャブリカバブや…
マーストヒヤール、オロビア、サラード シェラズといった、お目にかかる機会がほとんどないメニューがずらーり。ここから選ぶんだぜ?マジか…
主食系は、パラウ(パラオ)というアフガニスタンの炊き込みごはんや、ゼレシュク(Zereshk・バーベリー・クコの実)が乗ったサフランライスが並びます。
セットメニューは、これに肉モノや、ナンが付く感じ。ごはんとナンを両方食べるんですね。
この中から前菜~メインまでひととおり、自分たちなりに注文してみました。
最初に出てきたのは注文していないチキンスープでした。
味は、よく煮込まれた鶏のスープという感じ。ダシがよく出ており、いきなり「ここは多分当たりの店だろうなー」と分かる程度には美味しかったです。底には鶏肉がタップリ。男の人が喜びそうなリッチ感。レンゲで出てきたのはご愛嬌。
そういえばスープをオーダーし忘れていたので、サービスしてもらえたのかも。
次に出てきたのはさくさくチーズボール。人気No1らしいので頼みました。
ふっかりしていて、中華まんの皮にチーズを入れて揚げた、というかチーズオンリーの揚げカルツォーネというか。
手作り感と独特の風味があって普通に美味しかったです。スイートチリソースのようなものを付けて食べます。子供が好きそうな味かも。
ニラのボラニ。お好み焼きやチャパティみたいな生地の中にたっぷりのニラを入れ、表面をカリッと焼いたものです。生地に独特の味わいがあり、ニラと意外なほどよく合います。明らかに食べたことの無い「ウマイもん」でした。
温かいうちに食べるのがオススメです。今回はチリソースでしたが、ヨーグルトソースも選べます。次はヨーグルトにしよっかな。
と、ここでアフガニスタンの炊き込みご飯「パラウ」が登場。
付け合せは、スライス玉ねぎと湯通しした皮むきトマト、レモン、クビデ(羊のひき肉焼き)、ジュージャ(レモンタンドリーチキン)。
詳しくないのでアレですが、かなりスパイスが効いてるけどまったく辛みはない、肉のエキスがたっぷりの炊き込みご飯。という感じ。めちゃくちゃウマい!んですが、真価を発揮するのは実は後になってからだったりします。
で、このご飯にはセットで焼きたてのナンまで付いてきました。凄いボリュームです!
アフガニスタンのおもてなし料理「ボラニボンジョン(ブラニ)」が出てきました。簡単に言えば「揚げナスのトマトソース煮」ですが、こちらも独特の味付けと、上と周りに掛かっている自家製ヨーグルトソースが異国情緒を醸し出しています。
単品で食べても美味しいのですが、これをプレーンナンに付けて食べるとウマさが爆発!します。
ナンってカレー以外を付けても美味しいんだね!ヨーグルトの酸味も効いていて、いつぞや食べた美味しかったケバブを思い出しました。
さて、ここからがお楽しみです。色々出揃ってテーブルが賑やかになってきたら…
取り皿にパラウと付け添えの玉ねぎ、トマト、肉を取って混ぜて…
ボラニボンジョンをかけて一緒に食べていきます。すると、これが無茶苦茶ウマい!こんな食べ物あるの?アラカルトにして良かった!という感じ。
混ぜ食べがウマい。って辺りに南インド系の雰囲気を感じなくもありませんが、味は明らかにトルコの方が近い感じ。そんなあたりに不思議感を感じます。
あと、マントウ(饅頭)も注文してました。多分羊と思いますが、ひき肉たっぷり、ヨーグルトソースもたっぷりです。
で、このヨーグルトソースを…
パラウに掛けるとこれがまたイケちゃうんだ!
僕は普段、乳製品とご飯は気持ち悪くて一緒に食べられないタイプなんですが、どういうわけかここは大丈夫…というか、知らない間に積極的に掛けてましたね。
ナンにもヨーグルトソースを付けると大変に美味しかったので、なんというか、アフガン料理にヨーグルトは欠かせないモノなのかもしれません。
そういえば、メニューにも「マーストヒヤール(Mast o Khiar)」というきゅうり入りの自家製ヨーグルトがあり、「アフガン・イラン料理には必須」って書いてあったことを思い出しました。
次回行ったら必ず頼もうと思います。
という感じで、2人で食べるにはかなり多い量だったので食べ疲れてしまいましたが、最後に、あちらのお茶が出てきてホッと一息…。
これだけ食べて2人で3,800円弱。と、ここでなるほど、入り口の「激安」のぼりの意味が分かったのでした。
レジ前には食べログのベストレストラン2009のシールが。あー、これだけコスパが良ければ選ばれるかもねー。という納得感がありました。
ということで、負け試合を見た傷心もどこへやら。ごきげんになって自宅へ帰ったのでした…。また行こっと。