地球コンピュータ「Ethereum」の最初のリリース「Frontier」が公開。ブロックチェーン技術を使った仮想コンピュータプラットフォーム
サーバーも管理者もいらない、そんな時代がやってくる?
地球スケールの非中央集権型ソフトウェア プラットフォーム プロジェクト「Ethereum」の最初のリリースソフトとなる「Frontier」が、30日(現地時間)公開されました。
Frontier は、コマンドラインツールであり、contracts と呼ばれるプログラムのロードや実行、Ethereum を支えるノードへの参加、また、Ethereum 稼働の鍵とも言える ether の採掘などが可能です。
「Ethereum」は、非中央集権型でありながらネットワーク参加者間で唯一の結果を共有できる、という、ブロックチェーン技術をベースに作られました。
ビットコインなどの Cryptocurrency では、このブロックチェーン技術を「事実上、改ざんが不可能な取引履歴のストレージ」として活用していますが、「Ethereum」は、これをさらに押し進め、ブロックチェーン技術の上に汎用コンピューティングプラットフォームを構築しています。
ビットコイン技術に通貨以外の機能を持たせたものは、世間で Bitcoin 2.0 と呼ばれていますが、Ethereum もそのうちのひとつです。
ブロックチェーン技術をベースにしている、という事からも分かる通り「Ethereum」では、世界中の Ethereum 採掘者達が少しづつ提供するコンピュータ資源を裏付けとして、世界中でただ1つのコンピュータを維持するよう設計されており、その上では contracts と呼ばれるプログラムが実行可能となっています。また、その実行結果は、ネットワーク参加者全員が唯一認める結果となります。
当面はスマートコントラクト(取引の自動化)が主な応用となるかもしれませんが、将来的に「Ethereum」が発展を遂げれば、思いもよらないアプリケーションがその上で稼働し、世界を変えるかもしれません。それは例えば、非中央集権型のデリバティブ取引システムなどの金融系アプリケーションであったり、あるいは、オンラインカジノなどのちょっと眉をしかめるようなものであったりするのかもしれません。
Ethereum: the World Computer – YouTube
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