Moto X Style+SMS無しMVNO SIMで、アンテナピクト・セルスタンバイ問題に遭遇
国内未発売のモトローラ製フラッグシップSIMフリースマートフォン「Moto X Style(XT1572)」に SMS 契約無しのデータ専用 MVNO SIM を挿したら、懐かしの「アンテナピクト問題」に遭遇したので触れておきます。
Moto X Style + MVNO SIM で4G接続できない理由を探る
今どき、MVNO SIM での接続問題というと、まあ、大体 Android 5.x 系によくある APN サーチ問題が原因かな。とは思うわけですが、色々なSIMを用意して調べたところ、僕の知っている症状とは微妙に違っていました。
一般的な APN サーチ問題であれば、最初は3G接続か、あるいはデータ接続自体が確立できない。という状態からスタートするのですが、今回は、まず、LTE接続に成功し、しばらくすると3G接続にフォールバックしてしまう。という症状だったのです。
APNサーチ問題は、LTEの接続認証に異常に時間がかかる(数十分とか)事が原因ですから、逆に言えば、一旦LTEを掴みさえすれば、その後の接続は安定する事が多いんですね。でも、今回の症状は、それとはちょっと違う。という事で何か違う原因があるのだろう、と直感で思いました。
で、SIMを挿し替えたところ、ドコモの音声+データSIMだとこの問題が出ないことが分かりました。
端末のAPNリストを確認すると、mopera の APN 設定はAPNリストの下の方にありました。本当に APN サーチ問題が原因なら、この状態であれば、MVNO SIM であれ、ドコモSIMであれ、同様に症状が出るはずなので、そこもおかしい、と思ったのです。
ちなみに、LTE→3Gへ接続が落ちてしまう症状は、単なる表示上の問題だけではなく、ベンチマーク結果もその瞬間からガクッと落ちる。ということで、本当に3G接続になっていると推測されました。
SMS契約付きのMVNO SIMカードを挿したら何事もなく接続できた
というわけで、色々用意した SIM の中にあった IIJmio の SMS 契約付きデータ通信 SIM を挿してみると、何の苦労もなくLTE接続が安定しました。
ここで、「えー。今どきアンテナピクト問題」的なアレかよー。と分かったわけです。(写真は3Gになっていますが、すぐにLTE接続に切り替わりました)
モトローラさん、将来、日本展開する前に何とかした方がいいかもよ
ウチにしては珍しく海外スマホの話題を取り上げた理由ですが、この「Moto X Style」には技適マークが付いてましてですね、それだけじゃなく、通常の海外版では日本語化されていない所が日本語化されていたり、とか、ひょっとして将来的な国内展開を見据えてるんじゃね?感が色々漂ってるんですよね。
対応バンド的にも、グローバル版であれば、まぁ、無しではない感じですし。
技適が付いているからといって国内で出るとも限りませんが、まぁ、色々と気になる存在ではあるわけです。
LINE などで必要になるからか、MVNO 回線に SMS オプションを付ける方が増えたせいもあるからか、あまり聞かなくなった感のある、SIM フリー機のアンテナピクト問題。
色々調査しているうちに、どうも、Android 5.x(Lollipop)系では MVNO 系SIMでのアンテナピクト問題が再燃している可能性があると当サイトでは考えていますが、MVNO と相性が悪い SIM フリースマホ、というのもちょっと。という部分はありますので、モトローラさんが将来、国内での販売を考えているなら、その前に直しておいた方がいいよ。とは思う所ではあります。
ちなみに、SMS契約無しのSIMでは、PS domain(パケット交換)と CS domain(回線交換)の registration のうち、CS domain の登録が許可されておらず、そういう契約を考慮していない端末では、今回のような問題が発生したり、バッテリの異常消費が起きたり、といった謎現象が発生します。
関連情報:
まさ says:
9年前
初めまして。
私も最近この端末を購入したのですが、記事と全く同じ症状が起きて困っていました。
修理に出そうかと考えていたところ、この記事のおかげで解決したので助かりました。本当にありがとうございました。