楽天モバイルに2つのAPNがある理由は?速度の違いは?切り替え利用できる?【MVNO】

 2024年8月9日

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SIMフリー機にドコモ系 MVNO のSIMを挿してみると、楽天モバイルの APN が2つ出てくる場合があるのをご存知でしょうか。

ひとつは「rmobile.jp」、もうひとつは「vdm.jp」。

いったい、この2つの APN の違いは何なのでしょう。その違いと、そこから見える楽天モバイルの現状について、書ける範囲で書かせていただきます。

※2015/12/4 新APNの上流の詳細と、新旧APNの違いについて、楽天モバイルの公式回答を反映。

楽天モバイルには、申し込み日で異なる2つのAPNがある

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公式サイトでも案内されているとおり、楽天モバイルでは、ユーザーの申し込み日によって異なる2つの APN が用意されています。

具体的には、2015年10月5日以前の申し込みなら「vdm.jp」、2015年10月6日以降の申し込みであれば「rmobile.jp」をAPNとして指定するよう案内されています。

ここでは、「vdm.jp」を旧プランAPN、 「rmobile.jp」を新プランAPNとして話を進めていきましょう。

SIM1枚で2つのAPNを使い分けられる?

APN が2つ、ということは、楽天モバイル側には2種類の回線が用意されていることを示唆していますが、果たして、この2つの APN を1枚のSIMで使い分けることは出来るのでしょうか?

結論から言うと、旧プランのSIMで新プランのAPNを使うことはできません

実際に旧プラン契約の SIM で試してみても、2スロットともLTE対応のデュアルSIM端末「ZenFone Selfie」では「rmobile.jp」の APN 認証が通らず、また、楽天モバイルの端末「honor6 Plus」では APN「rmobile.jp」に一瞬接続出来たように見えても実際には繋がっていない状態で、自動で旧APNに接続が切り替わる動作が確認できました。(一般的な APN サーチの挙動?)

2つのAPNの違いは上流回線の違い

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そうなると、気になるのは2つの APN の違いですが、これについて楽天モバイルは当サイトに対して、「2つの APN は、回線の提供事業者が違う」との見解を示しています。

具体的には、もともと楽天モバイルは MVNE である NTT PC から提供された回線で MVNO サービスを提供してきましたが、2015年10月6日申込者分以降は、楽天モバイルがドコモからL2接続で帯域を直接購入する形態に変更された。というのが真相です。

ここからは推測も混じりますが、12月1日にフュージョンの楽天モバイル事業が楽天本体に譲渡された件と、このタイミングでAPNが2つに分かれた件とは密接な関係があると見てまして、これら一連の流れは、「楽天」の楽天モバイル事業に対する本気度の高さを伺い知るに十分と言える材料だと考えています。

新プラン用APNは速度が速い、という話の裏側

勘の良い方はここまでの話でお分かりになるとは思いますが、このような経緯から、新APNと旧APNとでは同じ「楽天モバイル」でも速度や回線品質はかなり異なる状況になっています。

MVNO の回線品質は水ものなので細かい数値は申し上げませんが、新・旧APNは速度だけでなく速度ムラにも違いがあるため、運用ポリシーや回線容量あたりの収容人数にも違いがあるのではないか、と個人的には思えて仕方がありません。2015年11月の実測値でも、新APNでのスピードテストは楽天モバイルとは思えないような爆速の結果が出ることも珍しくない。そんな状況だったのは事実です。

この状況について、楽天モバイルは「11月の新旧APN間の速度差は、L2接続帯域を先行して拡張したのが理由。今後、旧APNも帯域拡張する予定。将来的に新旧APNで速度差を作るつもりはない」との見解を示しています。

そのため、新APNの速さも一時的なものと見るのが順当そうではありますが、MVNE経由で回線を買うのとドコモと直接L2接続するのとでは掛かるコストも通信制御にも違いがあるのが自然ですから、公式見解はともかく、なんとなーく、「新プランにできるなら新プランがいいよね。」と思うのは無理も無いことと思います。

ちなみに旧プランから新プランへの移行には解約→新規契約しなおす必要があり、その部分と新旧APNの速度差から、既存ユーザーからは不満の声が挙がっている状況。というのが11月時点での私から見たの景色でした。

ただ、この部分については、これから契約される方は無条件で新プランAPNを使うことになりますので心配は無いと言えるでしょう。

楽天モバイルのスピードテストは新旧プランの違いを気にするべき

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ということで、少なくとも11月時点では、旧プランユーザーから「遅い・クソだ」という罵声を浴びせられ続けて評価が上がらない。というのが、楽天モバイルの悲しい現状だなー。というのが、包み隠さない僕の感想になります。

今後、新旧APNの速度差は縮める方向。ということなので、将来のことは分かりませんが、今後、楽天モバイルの通信速度の資料を見る場合は、ぜひとも、新・旧どちらのプランの計測結果なのかを、気にされた方が良いとは思います

なんだかんだ言っても、楽天モバイルは契約数で見れば MVNO 大手の一角に喰い込む大きな存在です。

潤沢な資本にモノを言わせて、SIMフリー端末のラインナップもかなり充実してますし、端末の値引きキャンペーンも頻繁に実施しているので、SIM フリー機を安く入手できる大変貴重な MVNO であることに疑いの余地はありません。

 

11月までの旧APNの回線品質はけっして褒められたものではありませんでしたが、新APNでは状況がかなり違っているように思うので、バックミラーばかり見ていると半年後には意外と評価が変わっているかもよ?そう思える芽が出てきたよ。ということで、今回はこのテーマを取り上げてみました。

関連情報:

※弊サイトは「楽天モバイルの格安スマホアンバサダー」に参加していますが、本記事では筆者の思いをありのまま書かせていただいております。

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