5分間かけ放題オプションも。「楽天でんわ」はMVNOとの組み合わせが面白い【番号そのまま】
格安SIMの悩みのタネと言えば「音声通話の節約」ですが、そんな人の救世主になるかもしれないプリフィックス方式の格安電話「楽天でんわ」の使い勝手を実際に確かめてみました。
結論から言うと「昔に比べたら格段に改善されたよねー」という印象です。
MVNO の通話SIMがメイン回線で、キャリアの通話定額プランを契約していない「節約大好きっ子」なら、料金・機能・通話品質的にも「これなら使えるな」と思えるレベルだと思います。
「5分かけ放題オプション」も登場していることですし、昔、楽天でんわを試したことがあるという人も、もう一度確認しておいた方が良さそうです。
「プリフィックス型通話サービス」なのにかなり使える「楽天でんわ」
「楽天でんわ」はIP電話とは異なり、電話番号の頭に「0037-68-」を付与する、いわゆるプリフィックス方式の通話サービスになります。
この記事を読まれている方はある程度詳しい格安SIMユーザーかと思いますので、そういう方向けに「楽天でんわ」や「5分かけ放題オプション」で気になる点を、まずは箇条書きで要約しておきましょう。
「楽天でんわ」サービスについて
- スマホなどから使える10円/30秒(税別)の格安通話サービス
- 楽天モバイル以外のMVNO契約者も契約可
(ただし、「5分かけ放題オプション」は楽天モバイルの通話SIMでのみ契約・利用可能) - キャリアの安定した通話回線を使用。(050plusなどの)IP電話より通話品質が安定。スマホとの相性問題も少ない
- 電話帳・連絡先の電話番号の頭に自動でプリフィックス(0037-68)を付ける「楽天でんわ」アプリが用意されている
- 「楽天でんわ」アプリは、スマホ標準の通話機能を呼び出して発信する
- 今、使っているスマホの電話番号がそのまま使える。発信者番号通知にも標準対応
(相手の着信履歴にプリフィックス抜きの自分の携帯番号(070/080/090から始まる)がちゃんと出る) - 「楽天でんわ」アプリを使えば、自分のスマホに掛かってきた着信履歴にプリフィックス付きでコールバック可
- 184を付ければ発信者番号通知をOFFにできる
- Bluetooth通話にも対応。Bluetooth ヘッドセットの通話ボタンやリダイヤルボタンなどの補助機能も、普通の通話と同じように使える。(IP電話アプリより使いやすい)
- 同一クレジットカードで申し込める電話番号は5つまで
「5分かけ放題オプション」について
- 月額850円(税別)のオプションサービス
- 「楽天でんわ」の5分以内の通話が何度でもかけ放題
- 5分を超えた分の通話料は10円/30秒(税別)
- 楽天モバイルの通話SIM契約者のみが契約できる
- 楽天モバイルの通話SIMが刺さっている端末でのみ利用できる
- 「楽天モバイル」新規申込時に申し込む方法と、すでに楽天モバイル契約者が追加契約する場合は「楽天ブロードバンド メンバーズステーション」から申込む方法とがある。
- すでに「楽天でんわ」に申込み済みの場合は、一旦解約して楽天でんわに再申込みする必要がある
- 使っていない月でも月額料金が請求される
- 契約日、退会日に関わらず、月額料金は日割り計算されない
(前月11日~当月10日の月額料金が当月11日に発生)
注意する点
- ドコモ・au・ソフトバンク・ワイモバイルといったキャリアの通話SIMから発信する場合は、楽天でんわのプリフィックス付き発信はキャリア各社の無料通話の対象外となるので注意。
- 「楽天でんわ」「楽天市場」「楽天モバイル」の管理画面やアカウントはそれぞれ別になっている
- 「楽天でんわ」では、発信者携帯番号と請求先のクレジットカードとが紐付いているので、携帯番号を手放すときは忘れずに「楽天でんわ」を解約しておく必要がある。アカウントの管理もしっかりと(※後日注:解約した回線に紐付いた楽天でんわはいつの間にか解約されていました。)
キャリアのかけ放題より月額料金が安い点もポイント
楽天でんわの「5分かけ放題オプション」は、あくまでも楽天モバイルユーザー向けの月額850円のオプションサービスです。
ただ、キャリアの同等の通話定額系ライトプランが月額1,700円という中で、月額850円という料金設定はMVNO愛好家には大きな利点と言えるでしょう。
このほか、キャリアのかけ放題プランではセットで契約しなければならないデータ通信容量に下限がありますが、楽天モバイルの場合そういった縛りがありません。そのため、例えば 3.1GBプランなら、月額2,450円でかけ放題とデータ契約が使えてしまうわけです。
また、5分を超えた場合の通話料金がキャリアの約半額というのも魅力です。
実質、楽天モバイルでしか使えないオプションですが、プリフィックス型サービスとはいえ、MVNO SIMで使える通話定額。というのは大きい存在と言えるでしょう。
固定電話への発信は 050Plus などのIP電話のほうがかなり安くなりますが、携帯相手の通話が多い人や、Bluetooth 機器などとの連携の確実さ、通話品質などを求める人なら、最安ではないけれども、使いものになる格安通話サービス、という位置付けで、MVNO SIM とプリフィックス型通話サービスを組み合わせて使う。というのは、非常に面白い選択肢だと思います。
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