月間500MB未満の通信が無料の格安SIM「0 SIM(ゼロシム)」長期使用レビュー
月間500MB未満なら無料という So-net の格安SIMカード「0 SIM」の長期使用レビューです。
昨年、雑誌「デジモノステーション」の付録として SIM カードを配布して話題をさらった 0 SIM。ユーザー数と課金のバランスが悪いせいか、2016年8月以降は新規加入が制限されているという、人気のドコモ系MVNO SIM になります。
現在は、10日・20日・30日などの「ゼロのつく日」のみ申し込みが可能で、さらには、2016年10月以降の新規申し込み日程も検討中ということで、いつまで新規入会できるか怪しい雰囲気ですが、そんな 0 SIM の状況を、ありのまま書いておきます。
0SIMの通信速度は時間帯によってかなり変わる
気になる 0 SIM by So-net の通信速度ですが、これについては「あまり褒められたものではない」、というのが正直な評価になります。
2016年8月現在、「多くの時間帯で、かなり厳しい通信速度」と表現して差し支えないでしょう。
こちらが夜7時ごろのSPEEDTEST。ダウンロードは「0.16Mbps」とかなりの遅さです。
昼の2時台でもあまり変わりません。
午前1時頃でやっと 3Mbps 弱。
MVNO の通信速度は水モノで、時期によって大きく変動します。そのため、永遠にこの状況が続くとは言えませんが、少なくとも、現状はこんな数値ということです。
ただし、ダウンロードのグラフを見ても分かるとおり、IIJmio とよく似たバースト機能(通信の最初だけ通信速度が速くなる機能)が実装されているので、実際の使用感は数字ほどは悪くなかったりもします。が、使うアプリによっては数字通りの厳しい状態にもなるので、基本的には額面通り受け取っておいた方が精神衛生上は良いです。
通信は遅いがナビ端末には十分。無料はありがたい
通信はいつも遅めの 0 SIM ですが、それでも、手持ちのスマホ全部にSIMを挿したいというユーザーには、500MB未満まで無料というのはかなりありがたい存在でしょう。
アプリでの具体的な使用感としては、「Twitter のタイムラインの文字は読めるけど、画像の閲覧にはちょっと時間がかかる」「サイトによっては、Chrome のデーターセーバーを使ってもページロードがなかなか終わらない」という遅さなので、メイン端末のSIMとしてはオススメしづらいのも確かですが、たまにしか外に持ち出さないサブ端末でも、いちいちテザリングに繋がずに3G/4Gで通信できる。というのは、代え難い魅力と言えます。
個人的なオススメは、「Google マップナビ」や「Yahoo!カーナビ」のような通信量が少ないカーナビアプリ、また「ポケモンGO」みたく通信量の少ない位置ゲーを「毎日ではないけど週末だけ使う」という用途。これなら、月間500MB以内でも運用できると思いますし、実際に僕もそうやって使っています。
これは、僕のナビ専用端末の8月分のデータ使用量ですが、なんとか300MB強に収まっています。
通信が遅いときはナビの地図すらなかなか表示されないこともありますが、テザリングが切れても、とりあえず3G/4G回線に繋がっているというのは安心感ですから、無いよりは明らかにマシなSIMと言えます。そういうライトな感じで 0SIM とは付き合うのがオススメです。そう考えると、意外と使えるSIM、という感じになると思います。
ちなみに、月間 500MB を超過した場合でも、100MB あたり100円の従量課金と安価なので、数百MBくらいなら超えちゃってもいいかな。という感じもあります。
0SIM契約前に知っておきたいこと
ということで、0SIM 契約前に知っておいた方が良い事をまとめておきます。
- メイン端末として使うには通信が遅すぎるけど、ナビ用端末とかには便利。サブ端末に挿すSIMとしてはアリ
- 3ヶ月間、SIMで通信しないと自動解約になるので注意
- 月間500MB未満なら月額0円だけど、契約時に登録事務手数料3,394円がかかる
- 月額0円から維持できるのはデータ専用プランのみ。SMSプランは150円から。音声プランは700円から
- So-net のサイトや勝手アプリから確認できる月間データ通信利用量はリアルタイムではなく数時間から半日遅れ。無料にこだわるなら、別途、データ通信量を把握するアプリや方法を用意すること
- SIMは1人1枚までしか発行できないが、別クレジットカードの家族なら別SIMを発行可能
- 2016年8月以降は10日・20日・30日などの「ゼロのつく日」のみ申し込み可能。ただし、2016年10月以降は未定
- 無料で使いたいなら、スリープ時にWi-Fiをオフにする機能を無効にするなど、パケットの節約はした方がよい
手持ちのスマホ全部に SIM を挿したいけど、お金はケチりたいなー。という人は、まずは今お使いの MVNO の追加SIM発行を検討するのが最初と思いますが、それでも料金面で納得がいかないなら 0SIM も検討すると幸せになれるかもしれません。