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木曽川を渡る無料の「西中野渡船」に乗って岐阜羽島駅に行ってきた。電車→自転車→船で輪行

 2023年12月15日
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21世紀のこのご時世、普通、川なんかは橋で渡るのが常識。なーのーに、なんでかまたしても珍しい「渡し船」に乗ってきました。

今回乗ってきたのは、愛知県一宮市と岐阜県羽島市をまたがる「西中野渡船(にしなかのとせん)」、通称「中野の渡し」です。なんでも、木曽川に現存する唯一の渡船だそうで。

木曽川は全国5位の流域面積を誇る、東海地方最大の河川。川幅が広いせいもあってか橋の本数が少ないこの地域には、いまだに渡船が運行しているのです。(誤解の無いように言っておくと、みんな、普段は橋を使うんですけどね)

県境にまたがるこの渡船、運営費は愛知県と岐阜県が折半で負担。そのため、無料で乗れるのも特徴です。

僕たちにとっては、大阪のユニバーサル・スタジオ・ジャパン←→海遊館間の「天保山渡船」以来の渡し船体験となりました。

(※ これは2017年に公開した記事です。)

さて、どうして渡船に乗りたいと思ったか。ですが、先日、Amazon で注文していた嫁氏の輪行袋が届いて(僕が)輪行してみたくなったからというのがその理由。ちなみに、「輪行」ってのは電車に自転車を積んでいくこと。1回やってみたかったんだよねー。輪行。

ってことで、当日、思いつきで立てたプランがこちらになります。

  1. 電車に自転車を積んで、名鉄一宮駅で名鉄尾西線 津島方面行きに乗り換え。名鉄尾西線「萩原駅」で下車。
  2. 萩原駅から西中野渡船場(愛知県側)までは自転車で移動。
  3. 西中野渡船場で船に乗り換え。木曽川を横断。自転車を船に積んでいく。
  4. 西中野渡船場(岐阜側)で船を降りて自転車に乗り換え。名鉄 新羽島駅まで自転車。
  5. 名鉄 新羽島駅から名鉄羽島線で帰宅。電車に自転車を積む。

ルートはこんな感じ。旅の途中、嫁氏から「なんかトライアスロン」みたいだね。と言われましたが確かにそうかもなー。

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つーことで、思い立ったが吉日なので出発。

まずは、名鉄一宮駅から名鉄尾西線 津島方面行きに乗り込み、自転車を積んでいきます。

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萩原駅で下車したら、折りたたみ自転車を展開。ちなみに、僕の輪行袋は DAHON 純正 Slip Bag 20"。

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嫁はオーストリッチのちび輪バッグ。

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流石にダホンの純正スリップバッグは良く出来てる。ダホン乗りならそっちの方がオススメかも。

自転車で萩原商店街を通り抜け、県道513号線を進みます。青看板が見えてきました。

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木曽川の堤防道路へ上る道路に看板を発見。あと100mのはずですが、周りにそれっぽいものが見あたらず。

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堤防に上がって、看板の矢印とは逆方向、木曽川上流方面へ100mほど行った所に渡船小屋を発見。

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渡船小屋の中には船頭さんら2人が待機。「渡船をお願いします」と声を掛けると、船を出してくれます。

就航時間は、次のとおりです。

  • 8時30分~11時30分
  • 12時30分~14時30分
  • 15時30分~16時30分

各時間帯とも、愛知県側は15分前、岐阜県側からは20分前までに渡船を申し出る必要があるので注意。

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船着き場は堤防の下。階段から降りることもできますが、少し上流側へ行くと自転車を押して降りられるスロープが用意されていました。

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渡船の船着き場に到着。

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自転車を積んだまま乗れます。輪行袋に入れる必要もなし。

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事故防止のお願い。行儀よく乗っていきます。

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暑い日だったけど、川面からの涼しい風が気持ち良いです。対岸の岐阜側が見えてきました。

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乗船時間は5分くらいだったような。写真で見ると小さい船ですが、最大定員は14名(船員含む)と思ったより大きめで危なげない感じでした。

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岐阜側には渡船小屋はありません。岐阜側から乗るときは、船着き場近くの旗を上げると、愛知県側からそれを見て迎えに来てくれるシステムです。

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欠航時は愛知県側に赤い旗が上がるそう。

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岐阜側の船着き場の南側は、ちょっとした公園のようになっていました。たくさんトンボがいて楽園かと思いました。

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岐阜側には広い駐車場も。

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ここからまた自転車に乗り換えです。

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思い付きで来てしまい、羽島側で寄る場所を考えてなかったので、なんとなーくコストコ岐阜羽島倉庫店に立ち寄り。喉が乾いてたんです。

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コストコに自転車で来たのは僕らくらいだったので、どこに停めてよいのか分かりませんでしたが、自転車置場は駐車場の北側入り口付近、建物のそばにありました。

その後、何かと話題の岐阜羽島駅へ。

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駅の北側ロータリー前には、東海道新幹線 岐阜羽島駅の設置に大きく関わった政治家 大野伴睦(おおの ばんぼく)夫妻の銅像が立ちます。

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駅南はなんだかカオス。クロスタニンと高陽社という会社のデカい看板がやたらと目立つ、異質な雰囲気でした。

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これまで表に出す機会がなかったのですが、僕は岐阜の古い看板のレタリングをもの凄く高く評価しています。どっかでちゃんとまとめたいくらい。この看板もいい味出しまくってるー。

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ついでなので、一番高い駐車場を探してみました。それでも1日1台800円。やっすー。

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ということで、新幹線の岐阜羽島駅から徒歩1分くらいのところにある「名鉄 新羽島駅」で自転車を輪行袋に入れて、

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電車で帰りますー。

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「いい大人が何やってんすかね感」がただならない、ちょっと変わった1日になりました。

ちなみに今回の「西中野渡船」ですが、現在、付近に「新濃尾大橋」が建設中でして、県としては手放したい、という思いがあるそうです。

ネットなどで調べると、確かに、新濃尾大橋完成後には渡船は廃止予定、と書かれた記事がいくつか見つかりますが、実際には、県が手放したあとに市が維持する可能性もあるので、現在のところ必ずも廃止されるとは断言出来ない状況だとも聞いています。

とはいえ、現在の利用者数は休日で1日10人程度のこの渡船、もちろん、橋に万が一のことがあった時には木曽川を渡る貴重な手段となりうるため、その存在意義はあるものの、今後の動向が不透明なのは確かですので、乗りたい方はまだあるうちに乗っておくとよいかもしれません。

愛知県営 西中野渡船場(Googleマップ)

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