岐阜・長良川と言えば鵜飼。小瀬鵜飼を貸し切り屋台船で楽しんできた【宮内庁式部職】
9月の話になりますが、千年以上の歴史があるという「鵜飼」を貸し切り屋形船で観覧してきたので、紹介しておきます。
鵜飼といえば岐阜県岐阜市が有名ですが、実は、お隣である岐阜県関市の「小瀬鵜飼」も、宮内庁式部職の鵜匠が伝統的な漁法を守り続けている正統派。今回、遊びに行ってきたのはそちらになります。
鵜飼は月の暗い日が好適とされており、屋形船1艘に提灯が3~5張という極端な低照度の中、揺れる船からの撮影でしたので、写真は上手く撮れていません。でも、大変興味深い体験だったので記録に残しておきます。
遊船事務所で受付を済ませ、停泊場へ向かうと、すでに屋形船が待機。
こちらが今回乗船する観覧船。10人乗りの小舟です。
屋形船の照明は提灯のみ。そういえば、岐阜といえば岐阜提灯が有名ですもんね。今どきLEDとかでもなく、ちゃんと「ろうそく」なのです。
乗船したらお弁当を受け取って、
歓談しつつ、上流の停泊場まで船で川を遡上します。ほぼ無風の日でしたが、川面から涼を感じます。天然エアコンだー。
上流へ上ると関観光ホテルが見えてきました。このあたりに一時停泊するようです。
ちなみにホテルに宿泊して鵜飼を楽しむ場合は、ここで乗船して合流するとのこと。
僕らはここでお弁当タイムです。仕出し屋だから冷めていてもちゃんと美味しいわけですが、中でも、鮎の甘露煮と塩焼きが旨い。星印の缶ジュースが進みます。
他の屋形船も続々と停泊場に到着。正直、写真が撮れているのが奇跡かよ、ってくらいの低照度です。肉眼ではちゃんと見えるんだけども。
となりの屋形船では風流にも篠笛を披露されている方がいてサプライズ。三日月のキレイな夜でしたし、なんだかとってもいい雰囲気になってきました。
船が揃ったところで鵜匠の方が登場。鵜の首の紐の締め方のコツや、帽子をかぶって「腰みの」を着けている理由など、興味深い話をたくさん聞かせてもらえます。ぜひ現地で話を聞いてみてください。
お弁当を食べ終えて一段落したら再出航。メインイベントの「狩り下り」のはじまりです。
鵜飼船の先頭には篝火が焚かれて、たくさんの鵜が手縄でつながれています。
鵜は頻繁に潜って魚を獲ろうとしていました。
鵜飼い船は複数出ており、屋形船に並走してくれるので、かなり近くで鵜飼を観覧することができました。ただし、川の状態が悪い日は並走ではなく、岸に停泊している屋台船の隣を鵜飼い船が通る「見せ付け」となる日もあるそうです。
正直、これほどまでに日本っぽいショーも少ないと思いますし、意外と海外の方に知られていない気もするので、日本慣れした海外観光客の方の周遊先のひとつとして紹介したら面白いのかもしれないな。と思いました。
なお、関と言えば刃物の街としても有名で、「関鍛冶伝承館」に行くとなかなかおもしろいモノが見られます。
せっかく行くなら毎月第1日曜日の実演実施日か、刃物祭りの日が良いとは思いますが、日本人からすると空気のようなイベントでも、海外の方でそっち系に興味がある人なら喜びそうな雰囲気がありました。そのわりに海外の方の姿が少なかったので、誰か拾ってあげると面白いことになりそうな予感。
さて、話は戻って鵜飼。スマホカメラ組(主にiPhone)がみんな「暗くて写真が撮れない!」と大騒ぎしていましたので、今どき、インスタ映えしないのが少々もったいない感じはあるものの、心には残る体験になると思うので、海外からの来客がある方なんかは、暑い季節に涼みに行っても良いかもしれませんよ。
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