【スマートディスプレイ】日本版Amazon Echo Spotレビュー。もう画面なしには戻れないかも
Amazon から発売されたスマートディスプレイ「Echo Spot(国内版)」のレビュー(ファーストインプレッション)をお届けします。
海の向こうからは「結局、EchoはEcho Showが最強だよね」と聞かされてはいたので、スマートディスプレイの良さは覚悟してはいたのですが、やっぱりというかなんというか、画面の付いていない古いタイプのスマートスピーカーが一気に陳腐化するような、そういう雰囲気を感じるデバイスになっています。
現時点ではまだ有効になっていない機能も多く、その実力のすべてを味わうことはできませんが、そのあたりについては、また機能紹介なりレビューなりすることにして、まずは、写真を中心にこの新デバイスをざっくりと紹介していきたいと思います。
タッチパネルでセットアップ。本体のみで完結できて便利
とりあえず、まずは開封~セットアップと本体の機能から。
外箱。従来の Echo シリーズの雰囲気を踏襲つしし横長に。
こんな感じで梱包。
同梱品はACアダプタと簡単な説明書のみ。
ACアダプタは15Wタイプ。
電源端子は丸型プラグ。Echo Dot のような micro USB ではありません。右側は3.5φのオーディオ出力。
頭には4つのマイクと、ボリュームボタン。あと、マイクとカメラのミュートボタンがあります。
電源を入れてみました。画面上の丸い部分はカメラです。
セットアップは全てタッチパネルで行います。スピーカーのみの Echo のようにスマホアプリを操作する必要はありません。正直、画面がある Echo Spot の方が便利です。
Wi-Fi 接続情報や Amazon アカウントは、すべてタッチパネルから入力・設定します。
ちゃんと検証していないので話半分で聞いておいて欲しいのですが、Amazon デバイスなのに「W52」以外の5GHz帯Wi-Fiに接続できたのでびっくりしました。(※気のせいでした)
初回使用時にはシステムアップデートが走ります。使えるようになるまで10分以上は掛かると思った方が良いです。
セットアップが完了すると使い方のムービーが流れ、その後、時計の画面になります。この画面になれば、いつもどおり Alexa を利用できます。
音質はEcho Dot以上、Echo未満
Echo Spot のスピーカーは底部に配置されています。
個人的には Echo Dot の音質にはまったく納得がいかない派だったのですが、Echo Spot の音質はそれよりも上。ただし、Echo ほどは良くない、という印象です。
あくまでも主観にはなりますが、広めのリビングで優雅に聴くには物足らないスピーカーだけども、自分の部屋で軽く何か聴くなら許容できなくもないレベル。という感じ。
聞いているうちに耳が腐ってきて慣れてくるので、そういう状態になれば特に不満はない音、という表現できそう。
音にうるさい人は、例によって外部スピーカーでも接続しておけばOKです。
ちなみに Echo Spot では、音楽やアラーム再生中にウェイクワードを話して Alexa が聞き取りモードに入った時でも、再生中の音楽は完全にはミュートされずダックダウンしてくれます。
とにかくオシャレくさい筐体
スマートスピーカーは見えるところに設置する、ってことで、個人的にもオシャレさが気になるところだったわけですが、これまで、Google Home mini > Echo > Echo Dot という順だと思ってたオシャレ番付に、Echo Spot のホワイトは突如として現れた横綱。そういう感じ。人によっては Google Home の方が好きかもしれないけれど、個人的にはこっちの方が好き。
というか、Google のは飽きやすいデザインだと思うんですよね。
全く片付けてない普段どおりの部屋でも、コイツを置けばなんとなく様になる気がするから不思議。
うちはキッチン用にホワイト、書斎用にはブラックを買ったのですが、カラーに関しては、初見ではホワイトの方がいい感じでした。ってことで、書斎もホワイトにしとけばよかったかなー。とか思いつつも、半日経ったら、画面が黒いからかブラックの方が一体感があるかもなー、悪くないなー、と思えてきた。迷う所です。
濃い目の色使いのモダン系のお宅だと黒も普通にアリかもしれません。
あと、黒の方が経年劣化の汚れは目立ちにくいかも…。
画面があるとどう便利?
今はまだ、ビデオ通話機能が日本向けにリリースされていないこともあり、「Echo Spotはまだ早いんじゃ?」と思われそうな気もしますが、ざっと、すでに以下の写真のような感じで便利だったりします。
設定されているタイマーの一覧と、それぞれの残り時間が分かる。(常時表示ではないけども)
radiko で再生中の放送局を表示できる。
放送局名を認識してくれないことで悪名高い Echo 版radikoですが、再生可能な放送局リストを画面でも表示できるので、なんて指定したら良いか分かりやすい。
クックパッドのレシピを画面で見れる。声でページめくりも可能。
多分、CMみたくレシピ動画の再生コントロールも可能でしょう。
調べ物をすると、Wikipedia から画像を引っ張ってきて表示してくれたりするし、音楽再生時は、歌詞を表示してくれる。
スマートホーム系スキルの中には、テレビのボリュームのアップダウン時にボタンが表示されるものもありました。
あまり Alexa を使いこなしていない人だと「普通の Echo と何が違うんじゃい」と感じそうな気もしなくはありませんが、とりあえず、もう Alexa 無しには生活できなくなっちゃってる人なら、この便利さはきっと分かってもらえるはず。
この他にも、ざっと使った感じ、こんなところを便利に感じました。
- 「Alexa 今何時?」と聞くと、通常なら時・分のみ答えてくれるけど、画面の時計なら秒針まで表示してくれる。
- 「Alexa 買い物リストを見せて」と聞くと、読み上げではなく買い物リストを一覧で表示してくれて便利。リストは画面から削除、編集もできる。
- スケジュールも、読み上げだけでなくリスト表示もしてくれる。
- 天気予報を聞くと、5日先の予報まで画面に表示してくれる。
- 使い方の提案を画面に表示してくれるので、Alexa の使い方が分からない人でも学習できそう。
- 画面の明るさは周りの明るさに応じて自動調整される。
Echo Spot で1つだけ難点を言うなら、Echo、Echo Dot、Echo Plus と違って、360度どこからでも見える「光るリング」が無い点。Echo Spot では液晶画面にリングが表示されるため、背面から話しかけたときに Alexa がちゃんと聞いてくれているか心配になることがあります。
もっとも、我が家でも、画面付き Echo は正面から使うところに設置して、それ以外の場所にはスピーカータイプを置いてますので、そのあたりに気をつけるなら大丈夫。よほど長い呪文をしゃべるのでなければ、リングを確認せずに話してもいいわけで。気にしない人には気にならない部分かもしれません。
ビデオ通話機能の国内リリースが待ち遠しい
2018年7月時点では、まだ国内では Echo デバイス間で通話やメッセージのやり取りができる「Alexa コールメッセージ」機能やビデオ通話機能が有効になっておらず、その点だけはちょっと残念ですが、現状でも意外とスクリーンの恩恵は受けられるので、コールメッセージ機能がリリースされる前でも買っちゃっていいんじゃないか、というのが僕の感想になります。
(※ その後、国内でもビデオ通話機能が使えるようになっています。)
あとは Echo Show が日本に来れば…、という気もしなくはありませんが、日本の住宅事情を考えると Echo Spot のサイズくらいまでがギリ許容できる範囲、という気も。Fire タブレットの Echo モードも来るって言いますし、出ても微妙かもしれません。
小さいわりには音質もそこまで悪くなく、見た目、そして何よりスクリーン搭載ってことで、新しいもの好きだけでなく、初めての1台としてもオススメできそうなスマートスピーカー、スマートディスプレイと思います。