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自然吸気口(換気口)の騒音対策にサイレンサーが効く【総まとめ】

 2023年12月20日
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100Φ の自然吸気口(換気口)の騒音対策について、かなりノウハウが溜まってきたので結論をまとめておきます。

基本的にはダクトにサイレンサーを入れて騒音を低減するわけですが、素材・機構によって効果が大きく異なるため、最終的に僕がたどり着いたオススメのサイレンサー製品と、設置時の問題への対処方法を書いておきます。

なお、僕は建築関係の人間ではないため、家庭レベルで施工できる範囲での対策となります。ご了承ください。

ウレタン・グラスウールではサイレンサーの効果不十分

これまで、様々な種類のサイレンサーを試してきましたが、

最終的には、家庭で入手・施工できる範囲だとメルコエアテック製のダクト挿入タイプのサイレンサーが一番効果がある、という結論にたどり着きました。

子供の声から車・バイクの騒音、工事現場の音など、低音から高音までバランスよくハイレベルに防音できる製品で、もうこれ以外を試す必要はない、というのが正直な感想です。

製品としては、単なるサイレンサーと換気口とのセット製品の2種類があるので、それぞれ紹介します。

木造や壁厚の鉄骨、換気口の構造が単純な場合など、ダクト長に余裕があるなら「AT-100SA」

「AT-100SA」は単純にダクトに挿入するタイプのサイレンサー。既存の換気口をそのまま流用できるタイプです。

こんな感じで換気口を取り外して中のダクトに設置します。

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ダクト長が足りれば、換気口を元通りに嵌めることができます。

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取り付けレビューはこんな感じ。

ダクト長が足らない場合は、後述の工夫か、次の製品を検討してみてください。

壁薄や換気口の外側パーツが複雑など、ダクト長に余裕が無い場合は、レジスター「AT-100QRKNB3」

こちらはサイレンサーと室内給気口が一体化されたパーツです。

室内吸気口をまるごと交換する形にはなりますが、これならダクトの深さが足らない環境でも審美性を保ちつつ静音化できます。

詳細は仕様をご確認いただくのが良いですが、記憶が確かなら「AT-100SA」に比べて、同じサイレンサーを使いつつ30mm(3cm)もダクト長を稼ぐことができます。

後述のフィラーが30mm以内ならこちらに交換した方が施工が楽かもしれません。

ただし、メルコエアテックの換気口はフィルターのラインナップがちょい弱め。

我が家は全員花粉症ですのでPM2.5対応フィルターは必須、ということで、(自然吸気口の外側が複雑なこともあり)ダクト長が不足しているながらも、後述の方法でパナソニック エコシステムズ ベンテック製の室内吸気口との組み合わせで無理やり「AT-100SA」を使っています。

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「AT-100QRKNB3」が入手できない場合、後継は「AT-100QRKNB3」ですが、防音タイプでないとサイレンサー「AT-100SA」が付いていないようです。ご購入の際にはお気をつけ下さい。

サイレンサーの施工はしっかりと

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理由は不明も、サイレンサー挿入により換気口と壁の間に隙間が出来てしまうと、防音効果がかなり減る気がします。これに気付かずに、再びグラスウール+ウレタンのサイレンサーの構成に戻していたのですが、そこさえきっちり施工すれば、間違いなく「AT-100SA」がこの環境で使える(格安で施工できる範囲では)最強のサイレンサーと思います。

換気口と壁の間の隙間はフィラーで埋めます。ウチでは室外給気口の金属シャッターが邪魔でダクト長が不足したので、21mmのフィラーを入れました。

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最初はプラスチック樹脂でフィラーを形成する必要があるのかと思い、二の足を踏んでいたのですが、結局、「激落ちくん」みたいな発泡ウレタンをカッターで切ってフィラーにしても意外と効果があることが分かりました。というか、パナの吸気口のフタの裏もよく見たらウレタン製なんですよね。

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で、どちらかというと問題はネジのほう。

ウチの場合、偶然にも施工時に使っていた「ステンレス さら木ねじ」の型番が分かりましたので、同じ製品の長いタイプに換えました。ただ、木工用のネジはピッチなどの規格が良く分からない感じだったので(規格が無い?)、ネジさがしには苦労しました。

結局、我が家で購入したのはこちらの「ステンさら木ねじ」。

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こちらはネットで買うよりも、ホームセンターや建材を取り扱ういわゆる「職人の店」で買う方がお得です。

石膏ボードにネジ止めしている場合、心得がある方なら一度ネジ穴を塞いでから再度開ける方が良いかも。

ということで、

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こんな感じになりました。

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室内吸気口のだけの交換ならドライバー1本でできるので簡単です。

窓の防音も超重要

今回はサイレンサーの話だけでしたが、部屋がうるさい場合には窓の防音も超重要です。

というか、窓からの音の侵入の方がうるさい、ということは少なくありません。

うちはペアガラス+防音ガラスという2重窓にして、その上で金属シャッターも閉じることがあります。これでほぼ無音の状態にすることができます。昼寝していても、呼吸で動く自分の爪と布団が擦れる音がはっきりと分かるくらいです。

ガラスの2重窓を防音目的で入れる場合は、コインシデンス効果に注意。色々ありますがガラスの間をあけた方が防音効果が高い、ということは覚えておいたほうが良いです。

また、縦すべり出し窓などで2重窓化が困難、または窓枠に余裕が無い場合は、鉛で防音壁を作るのも効果的です。

0.3mmの鉛でもかなりの防音効果があります。倍厚にすればもっと効果があるでしょう。ただし、かなり重いので、小窓以外にはオススメできません。

大窓の場合はふかし枠を付けた上で防音ガラス、という感じになるかと思います。

空気を伝わる音には効果があるが振動には効果がない

当たり前ですが、ここで紹介しているサイレンサーによる防音というものは、空気を伝わる音にのみ効果があって振動には効果がありません。

我が家は幹線道路から微妙に離れているため、地面を伝わってくる振動はほとんど気にならない環境ですが、サイレンサー設置後も、風などで我が家の金属シャッターが揺れる音は多少は入ってきてしまいます。

また、防音素材の性能評価の見方ですが、外から空気を伝わってくる音に関しては、各素材の音響透過損失を見れば大体OKと思います。

そのあたりを勘案するに、DIY防音派にとって「鉛板」と先のサイレンサーは2種の神器と言えるのではないでしょうか。

防音の追求はここまでにしておく

とりあえず、我が家の防音に関してはこれで一段落。

自分の技として身に付いたので、今後、他の部屋で同様の問題が起こっても多分対処できそう。

基本的に、僕の求める静粛性の水準が高いのだろうとは思うのですが、これで、以前住んでいたルーラルな立地のRC造アパート(古い造りなので換気口なし。厚めのシングルガラス窓)よりは全然静かに。他階からの低周波振動が伝わってこないから、ということも手伝って、ほぼ、理想の環境を手に入れた感じです。

似たような性格・性質・環境で困っている、というか、パフォーマンスを追求したい考えている方は参考にしてみてください。

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