VIX投資するなら見ておいてもいいかもしれない指標まとめ
現代の荒ぶる賭博場、じゃなかった金融工学が作り出した怪物、じゃなかった健全極まる指数であるところの「VIX」。
日本では「恐怖指数」なんて呼び方もされる「VIX」ですが、そんな VIX に興味がある人がついでに知っておくと便利、かもしれない各種金融商品や指数について軽くまとめておきます。
・VIX
→ 言わずと知れた S&P 500 のボラティリティ・インデックス。S&P500 が新安値を追うとこいつも走る。高値の時でも相場が荒れれば突っ走る。つか、高値、安値に関係なく、荒れれば上がる。オプションもあるよ。2018年2月の VIXmageddon ではセッション中の振れ幅が2倍以上ある日が2日も継続。儲かる儲かると評判だった XIV が一撃で強制償還したり、SVXY が90%以上減価するに留まらず、S&P500、ダウまでもが大崩壊。まるで「最後のドラゴンを殺したら魔法が失われて、魔法建造物が崩壊するなど王国は大混乱」というレベルで相場をお騒がせした指数。2019年Q1あたり、もうひと悶着ありそう?知らんけどな。
・VIX 先物
→ VIXの先物。Monthly だけじゃなく Weekly もある。通常時はキレイなコンタンゴだが、相場が荒れるとバックワーデーションに豹変。期先はおとなしいが、当限は残存期間次第でVIXとほぼ同じくらいに荒れることも。
・VXXB(旧VXX)
→ 残存期間が1ヶ月になるよう2つの限月のVIX先物(Monthly)を合成した「コンスタントマチュリティ」をベンチマークとする投資信託。バークレイが出してるんだっけか。VIX先物がコンタンゴである限り下がり続けるが、そうは問屋が卸さない。卸すわけがない。強烈なバックワーデーションになると真綿で首を締めるように上がる。オーバーナイトならともかく、中長期投資では資金管理が難しめになる局面もありうる。そして安全な資金量を確保すると今度は利回りが死ぬ。つか、中長期で見れば安全な資金量なんて存在しねぇのよ。オプションを使えば急騰への保険も掛けられるが、ずるずると保険料だけ取られる展開も普通にありうる。VIXと単純に連動するわけではない。取引するなら自前で論理価格の算出をしないと指値が決められず勘で取引するハメに。
・VXZB(旧VXZ)
→ VXXBの残存期間5ヶ月版。VIXが長期上昇すると売り豚は死ぬ。あまり取引されていない、つか、取引してる人を知らない。タイミング次第では資金効率的に意外と面白いのかも、と、ふと思うこともあるが、長期戦になるので貸株料とかいろいろ気になる。
・VVIX
→ VIX の VIX、みたいな 2nd order 野郎。参考になりそうで意外と使えない。僕の知る限り、コイツを原資産とする取引可能な金融商品はないが、何かを合成すれば似たものは作れるのだろうか。いや、作れたとしても期日付きの先物になりそうなので、ギャンブルになることだろう。ん?VVIXの先物が合成できるならそれこそコンタンゴで…。
・SKEW
→ なんでも計算しては指数化しちゃう我らが CBOE の SKEW Index。ボラティリティスマイルとかスキューとか絡みのアレ。具体的には S&P500 のアウト・オブ・ザ・マネーのオプション価格から市場が織り込んでいるテールリスクを指数化。通常、100から150で推移するが、市場がヒリついていると150を超えることも。逆にオプションの特性と市場原理から、通常、100を切ることは無い。わりと面白い子。詳細についてはここを読んでくれたまえ。
・BMX
→ 泥だらけになって走るアレではない。Cboe S&P 500 BuyWrite Index、略してBMX(全然略してない)。S&P500+カバードコールのリターンをグラフ化。そんだけっちゃそんだけ。確か、S&P500 にコールライティングすると、リターンはそのままにリターンの変動率のみ低下させることができる、とかいう研究結果をどっかで読んだような。バックミラーだけ見て運転してると事故りませんかね。BMX の指数算出にあたってはルールが明確化されていて、確か、S&P500 にニア・ザ・マネーの1ヶ月のコールオプションをライティングして、オプション期日まで持ち続けて精算、を繰り返す。どのくらいのニア・ザ・マネーなのかとかの数字は失念。まったく、資料もなしに記憶だけで書くもんじゃないよね。知りたい人は自分で調べて。
・SDEX
→ Nations Skew Index。これもS&P500 オプションのスキューに関連した指数。だいたい50~70の間で推移する。Investable と聞いたことがあるが、実は詳しいことは良く知らない。SKEWの偽もんくらいの認識しかないわ。
・TYVIX
→ U.S.トレジャリーノート、いわゆる米国債のボラティリティのインデックス。ちょくちょく思い出したように動き出す。久しぶりに債券金利が話題になるとこいつも見ようかな、という気になるが、結局は債券相場もチェックする必要があるので趣味で見る程度。
・RVX
→ Russel 2000 のボラティリティ・インデックス。ラッセル2000は米国の小型株指数。上場銘柄中、時価総額が上位1001位から3000位までの銘柄についての株価指数。なんて説明が必要なヤツには必要ない。とにかくそのボラティリティインデックス。
・VXFXI
・VXEWZ
→ 中国とブラジルのボラティリティインデックス。
あー、なんか後半駆け足で適当になった気がするけども、とりあえずこんな感じで。