儚くて淡い上品な口どけ、大福専門店「清香」の大福は感動もの

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近場のことはあまり書かない感じでやってるんですが、ここは表に出しても恥ずかしくないレベルのお店で、そのうちに有名になりそうな気がするので紹介させてもらいます。

愛知県一宮市本町にある大福専門店「餅菓匠 清香(せいか)」です。

まだ、出来たばかりのお店でネットに全然情報がないどころか、Google マップにすら未掲載(2019年1月時点)。見かねた僕が登録申請したばかり、というくらいには出来たてホヤホヤのこのお店。

たかが大福がこんなに美味いってあるのかよ、と感動しつつ3回くらい通って間違いない、と確信を持ったので、珍しくわざわざ記事を書いてみました。

この店、まず何がすごいって、扱ってる商品が大福しかない。
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この当時は「しろ餅」と「まめ餅」の2種類。これだけ。年始はお年賀がもう1種類増えてた気がしますし、時期によっては季節モノが1種類増えて3種類になったりもしますが、基本はこれだけで勝負している凄いお店です。

さらにですね、こちらのお店、まだ大して知られてもいないのに、夕方の4~5時には売り切れちゃってる日が多い(※一時期、昼の2~3時には売り切れていましたが、2019年4月現在は製造量を増やしたため入手しやすくなりました)。意外とこの地区は舌が肥えた人が多い激戦区なのですが、それでも、それもありうるな、と納得のクオリティなんですよね。

和菓子であれ洋菓子であれ、上質な生菓子ってのは(モノにもよりますが)賞味期限が当日どころか数時間しかない、なんてことは珍しくないんですが、ここの大福もそういう系。

保存料を使ってないから、というせいもあるんですが、表示上の賞味期限が当日までなのは当たり前としても、(これはお店としては書いて欲しくないかもですが)味にうるさい人なら、買ってすぐに食べるのと持ち帰って夜食べるのとでも、また印象が変わる。そのくらい本気の生菓子です。

ここの大福の本当の美味しさを分かりたいなら、持ち帰り用とその場で食べ歩く用を両方買ってほしい感じですね。

厳選した材料と製法

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大福なんて書くこと無いだろ、と、普通思うでしょ?

でもこの大福、食べると色々と書きたい事が出てくるんですよ。

まずこちらの大福、買ってすぐに食べると、そのお餅の柔らかさに驚く。儚くて、一瞬、岡崎銘菓 備前屋の「あわ雪」っぽさも感じるような不思議な柔らかさのお餅。中の餡と外のお餅が同じくらいの柔らかさなので、まずそこで「これはすごい食べ物だな」って思っちゃう。

もっとも、持ち帰って夜食べるとさすがにもうちょい普通の大福寄りになってきて、お餅は固さも変わってくるから感想も変わってくるのだけども、淡い上品な餅の食感は健在。

聞くところによると、ここのお餅、滋賀の農家から直接仕入れている石抜き済みの玄米を、わざわざお店で7分づき精米して餅にしているんだそう。独特の口溶けの秘密は7分づきの糯米だから、ということみたい。

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あと多分、餡にもこだわりがあって、よく見ると、豆がおそらくは小豆と大納言のブレンドになってるっぽい。ともかく、細かい部分で色々と工夫してる。

あと、砂糖もたぶんこれは白砂糖じゃない感じ。何らかの精製度の低い砂糖をあえて使っているように思いますが、僕の舌ではちょっと特定できず。

さすがに大福1本で勝負しているだけあって、餅の搗き具合といい餡といい、かなり完成度の高いものが食べられます。

ちなみに上の写真は糸で切ったものですが、うっかりナイフで切ると下のようになってしまうくらいには柔らかいです。

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こちらのお店、店頭にこんなボードが掲示されてましてですね、

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最近は自然派の食品にこだわる、というとエセ科学的な怪しい目で見られたりなんかもするわけですが、個人的には美味しいものを食べようと思うと、知らない間にそういう方面と合流する部分もなくはなかったりするよね、とは思ってまして。

こちらの店主の方は、ゴリ押しではなく、自然な流れでそういう方面に辿り着いた方のようにみえました。

店頭に書かれた薀蓄には「バターとマーガリンの違い」について書かれていますが、僕も、美味しいパンを探すと結局マーガリンはちょっとね、という結論にはなっているので、そういう話に共感できる方であれば間違いなくオススメできるお店と思います。

餅菓匠 清香

あ、例によってお店からの利益供与は一切ありません。うちが勝手に書いているだけですので悪しからず。

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この記事へのコメント(1件)

  1. ぽん says:

    5年前

    このお店、知ってますよー!
    本当に美味しいですよね(^ ^)自然な甘さで、フワフワで、和菓子が、そんなに好きというわけではない私でも、2.3個、食べれます。
    日持ちしないのは、自然のままのものなので、当然なのですが、やっぱり、当日中に食べきれない時も
    …。これも、お店の人としては、不本意でしょうが、翌日は、オーブントースターで少しだけやくと外は、ほんのり餅焼きになり、餅の柔らかさも戻って、これまた美味しいのです(^ ^)
    お店を人に教えたくても、インターネットに明るくないので、主様が記事にして下さった嬉しいです(^ ^)

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