Windows 8 Previewの所感とVMware Playerへのインストール
今回は、最近公開された Windows 8 を VMware Player 4.0.2 に入れてみたよー。というお話と、触ってみた感想について少し語ってみます。
まず最初は、Windows 8 Consumer Preview のインストールについて。
Windows 8 Consumer Preview の入手
以下、マイクロソフトのサイトから、日本語 32ビット(x86) のISOとプロダクトキーを入手します。
Windows 8 Consumer Preview の ISO 形式
http://windows.microsoft.com/ja-JP/windows-8/iso
64ビット版 ISO だと VMware Player 4.0.2 ではインストール不可でした。(この注意喚起がしたいが為に記事を書いた。というのもあったり。)
VMware Player上での仮想マシン設定
新規仮想マシン作成ウィザードで「後でOSをインストール」を選択し、残りは以下の設定にしました。
- ゲストOS:Microsoft Windows
- バージョン:Windows 7
- ディスク最大サイズ:80GB(※仮想ディスクを単一ファイルとして格納)
- メモリ:2048MB(「ハードウェアをカスタマイズ」から)
インストール
作成した仮想マシンを右クリック「仮想マシン設定」 → 「CD/DVD(IDE)」 → 「ISOイメージファイルを使用する」から、先ほどの ISO をマウントし、仮想マシンを再生(パワーオン)。
あとは、Windows 8 のインストーラの指示に従うだけ。
強いて言うなら以下の2点が注意点ですかね。
- プロダクトキーは、ISO をダウンロードしたサイトに書いてある
- インストールの種類は、この場合「カスタム設定」で新規インストール
Windows 8 Consumer Preview を触ってみた感想(所感)
「タブレット」から「マウス+多画面環境」まで、様々なハードウェアに広く対応できる「マイクロソフトらしくない、練りこまれた秀作」というのが、私の率直な感想です。
その特徴である「Metro」が従来と大きく異なる OS であるかのように印象付けるため、使う人を最初は尻込みさせますが、Windows の名を冠するだけあり Windows 7 を多少使い込んだ人なら意外なほど早く慣れられる。という絶妙な仕様が印象的です。
もちろん、従来のデスクトップも用意されており、古いUIで作られたソフトウェア資産が使えるよう配慮もされています。(互換性の問題は今後明らかになることでしょう。)
従来のデスクトップと Metro アプリは「スナップ」を使えば同時使用も出来ますが、今はまだ Metro アプリが充実しておらず、そのありがたみはまだイマイチ実感できません。
しかし、Metro アプリが充実するにつれ、今までに無かった使い方ができそう。そんな予感も感じさせてくれます。
この「スナップ」という仕組み。画面上の専有面積を気にする向きには絶大な不評を博しそうな予感はしますが、そこは旧UIのアプリ「も」使える強みがフォローしてくれる。という事かもしれません。
でも、残念なことに、使いたいアプリが Metro にしか対応していなくてイライラする。そんなシチュエーションも出てくるかもしれません。
気になった点
まずは、多画面環境での「デスクトップ」+「Metroアプリ」同時使用時の洗練不足。しかし、これはプレビュー版という事で将来改善されるかもしれません。
あとは、Metro アプリの機能不足。
これも、逆に、「この期間の間によくこれだけ作ったね。」と褒められるべきところなのかもしれませんが、このご時世ですから、iOS や Android と比較されてしまうのも仕方のない所。
正直、「これで一体何をしろと?」という機能レベルで見た目だけは小奇麗にまとまっている Bing maps なんかを見ていると、Android 版 Google マップの優秀さが恋しくなったりもするわけです。(Google があんなに作り込んでくれた Windows Mobile 版 Google マップの方が多機能という…。)
などなど、期待の大きさから愚痴も出てしまうわけですが、とにかくこの Windows 8。Metro UI のあまりの変化ぶりに尻込みせず、ぜひ一度触っていただく価値がある。そんな OS なんじゃないか。と思います。
人を惹きつけ、アプリを充実させられるか?
Windows 7 以前のソフトウェア資産が活かせる。という大きな保険が付いたリリースですから、Windows 8 の失敗が原因で Windows の歴史が終わってしまう。という負け方は無いとは思いますが、彼らが獲りたいと願う新しい分野でも、この新OSが人々の支持を集める事ができるかどうか、は、まだ分かりません。
かつて、Visual Studio の価格設定に失敗し、Windows Mobile 向け開発者がそっぽを向いてしまったのも記憶に新しい中、苦しい戦いにはなるのかもしれませんが、彼らが再び Windows プラットフォームに魅力を感じて戻ってきてくれ、対応アプリケーションが充実し、対応サービスの魅力に人が惹きつけられ、彼らがクラウドソースとして競争力ある形で機能するようになれば、ひょっとすると、ひょっとするのかも。しれません。
これだけのユーザー基盤を持っている巨人なわけですし、少なくとも業務系アプリの多くは Windows 縛りになっているケースが多く、互換性を理由とした消極的需要は非常に多いわけですから。
軸足はブレないながらも狙いははっきりとしている。これはそんな巨人の野心ある一撃。だ。
などと思いつつ、私は、これってスタートメニュー無いけどどうやってシャットダウンすればいいわけ???と、 Google 先生に聞くのでありました。