無料で商用利用できるコメントスパム対策プラグイン「Antispam Bee」【WordPress】

 2024年3月18日

WordPress のコメントスパム対策プラグインの定番といえば「Akismet」ですが、2022年7月現在、商用利用は有料化されてしまっている状況です。

ということで今回は、その代替となる無料で商用利用できるコメントスパム対策プラグイン「Antispam Bee」を紹介します。

「Akismet」は広告有りサイトなら商用利用(有料)扱い

本題である「Antispam Bee」の話の前に、まずは定番コメントスパム対策プラグイン「Akismet」がほとんどのケースで「商用利用」となる件に触れておきます。

「Akismet」は WordPress の開発に多大な貢献する Automatic 社が開発するプラグイン。

高いスパム検出率が特徴ですが、以下の1つでも該当するサイトでは商用利用となり、有料契約が必要となるのが欠点なのです。

  • 広告やアフィリエイトリンクを貼っている
  • 企業・教育機関に関連している
  • 製品、またはサービスを販売している
  • 寄付、またはスポンサーシップを求めている

有料プランは2024年3月現在、月額約1,500円から。

収益化が軌道に乗っていないサイトでも、広告が貼ってあるだけで有料となるのは辛いところ。また、WordPress のコメント欄が活況となっているサイトは少ないことから、費用対効果的にも悩ましさがあります。

そんなときにオススメのプラグインが、今回の「Antispam Bee」なのです。

(※ 「Akismet」は商用利用サイトをチェックしており、随時、警告メールを送信。警告を無視すると API キーが無効化されてしまいます)

そこで「Antispam Bee」。使い物になるの?

「Antispam Bee」は、コメントスパムとトラックバックスパムを弾いてくれるプラグイン。

「Antispam Bee」のダウンロードはこちらから。

余分な広告も無く、商用利用でも無料で利用可能。GDPR に100%準拠しており、サードパーティに個人情報を送信しない仕組みとなっています。

スパム判定の性能も十分で、1時間あたり数10~100件以上のスパムコメントに晒されている当サイトでも、今のところ判別漏れは無し。

仕組みから推測すると、恐らくは Akismet よりもスパム判別性能で劣ると思われますが、少なくとも僕の環境では必要十分、という判断に至っています。

使い方は簡単。設定項目はこんな感じですが、初期設定のままでも十分機能します。

「特定言語でのみコメントを許可する」は、日本語には非対応。ドイツ語、英語、フランス語、イタリア語、スペイン語のみ指定可能です。

「Block or allow comments from specific countries」は国単位でのブロック・許可設定。ISO 3166 で定義されているカントリーコードで指定できます。

この他にも、「Gravatar のあるコメント投稿者を信頼」したり、掲示板向けの強調タグを使ったリンクをスパム扱いにできる「BBCode links are spam」機能などのカスタマイズ設定に対応。

また、ダッシュボードにスパム処理の統計情報を表示することも可能です。

日本からだと寄付できないのが残念

ここまで使えるのに商用でも無料となると、やはり寄付をしたくなるわけですが、残念ながら現時点ではクレジットカード、PayPal とも日本国内からの寄付はできない状態。

最近は SNS による言及がメインで、WordPress のコメント機能はあまり使われない時代になって随分と経ちますが、善良な方から有用な情報をお寄せいただくこともある貴重なルートだったりもするので、個人的にはコメントシステムも維持したいとは考えています。(X(旧Twitter) / Facebook / コメントと、それぞれのルートごとに毛色がずいぶん違うんですよね)

Akismet の収益化には反対しませんが、WordPress のコメント文化維持の観点からはライトユーザーへの配慮も欲しいところでして、「Antispam Bee」のような立ち位置のプラグインの存在はかなり重要と感じます。

ポリシーも含めて大変良いプラグインですので、日本から寄付できるようになったら、ぜひ、定期的に寄付をしてあげて欲しいと思います。

Hatena Pocket Line

コメントを記入