Prebidの広告枠・入札状況などが確認できるChrome拡張機能「Professor Prebid」【WEB広告・Header Bidding】
またしても WEB ネタ。
これまた刺さる人がすごく少なそうな話題ですが、WEB 媒体とかで良く使われる広告テクノロジー「Prebid.js」に関連して、閲覧中ページの広告枠・入札状況などを確認できる Chrome 拡張機能「Professor Prebid」を紹介しておきます。
「何を喋ってるのか分からない!」という方は回れ右。
お分かりになる方のインストールはこちらから。
なんだろう。説明が面倒なので、まずはスクショを見てほしいのですが……
しゅ……しゅごい!
見えるっ……すべてがっ……!
遅さが気になる Prebid.js ですが、「TIMELINE」からタイムライン分析もできるっ。
「なんや、rubicon はタイムアウトしとるやないか」とかも分かるっ。
「BIDS」からは、いろんな切り口で入札状況を確認できます。
ってな塩梅で、まさに WEB 広告界の「見え見え君」といった風情。
さて、人生おもしろ半分。軽薄に新テクノロジーを導入しがちな当サイトでは、当然、世間で騒がれるウザい広告の類も臆せずペロペロっと試験導入してみちゃうわけですが、先日、「流石の僕でもコレは無いわー」と感じる、(スクリーンサイズ次第では消せない)高さ 1,050px とかいう巨大な縦長広告を見つけてしまいまして。
そう。そんな時こそ、この「Professor Prebid」の出番。
さっそく調べたところ、件の超縦長広告クリエイティブは、ポーランドのアドテク企業「RTB House」によるものと判明。
というわけで早速リセラーに連絡して SSP「RTB House」をブロック。4日ほど経過して「RTB House」からの入札がほぼゼロになった後も、しつこく同じクリエイティブが表示されている状態だと分かりました。
その後、他の手法も使ってさらに精査したところ、問題の広告クリエイティブは、他の SSP「YieldOne」 経由で入札してきたものであり、何ならこの「YieldOne」自身も(これまた別の)問題広告を出している事が明らかに。
片っ端から SSP をブロックしていては CPM が下がるばかりなので、今回は「YieldOne」はブロックせず、別の手法を駆使して特定フォーマットの広告だけを表示させないよう工夫を凝らしました。
これが安定稼働したら、後日「RTB House」のブロックは解除させてもらいますね。
と、まぁ、こんな感じで今回の拡張機能「Professor Prebid」は、かなーり使い物になっちゃうワケです。
とりあえず本件は、正午ごろに本番適用したコードで恐らく改善しているかと存じます。バグや塞ぎきれていないものがあれば、別途、後日調整いたしますのでご容赦くださいませ。恐縮です。
さて。ここで、唐突にはなりますが年末のご挨拶を。
そんなこんなで目出度く年越しを迎えられますのも、こうして甘えさせて頂ける読者の皆様方のお陰と、厚く御礼申し上げます。
2023年を振り返りますと、5月8日、世間を混乱に陥れた新型コロナ感染症がついに「5類感染症」扱いへと移行・緩和。これを機に、実に数年ぶりとなるオフラインイベントが各分野で再開。100%とは言えないものの人流も回復傾向となり、まさにアフターコロナ時代の幕開けの年となったわけであります。
そんな中、私も今年は東京の Google で行われたクローズドの某オフラインイベントに数年ぶりに参加。来場者の方々が口々に「渋谷(ストリームの Google)は初」と仰るのを聞き、
「良かったー!(コロナ禍の間、六本木ヒルズでなく)渋谷に呼ばれていなかったのは僕だけじゃなかったんだー!」
と安堵するとともに、新世代の皆さまとの交流を楽しみつつ、生意気にも「(30代40代の)年寄り連中相手に無双しろ!」と熱いエールを送らせていただいたりもしてきたところです。
また、地元では古巣の某メーカー主宰で行われたプロの写真・動画クリエイターが集まるクローズドイベントに場違いながらも初参加。東京・横浜からおみえになった開発陣と直接意見交換する機会にも恵まれました。
秋口には、多忙を極める妻を無理やり連れての訪台も果たせましたし、その他多数のあれやこれやもあってか、年後半には倹約家の妻から「お前は調子に乗っている」と苦言を呈される始末。
元々、常に忙しいタイプの私ではありますが、アフターコロナ時代になり、「オフライン」✕「久しぶり」の掛け算の威力をまざまざと実感する日々を送っておるところです。
さて、今年といえば AdSense の売上低下を受けて活動停止した YouTube チャンネルが話題に登ったほか、個人ブロガー界隈でも、過去最大級となった10月・11月の Google コアアルゴリズムアップデートに見舞われた方がおみえなど、Google の下僕としてぬるま湯加減を楽しんでいた界隈に置かれましては、少々刺激的な年となった感が否めないわけであります。
「YouTuber と違って、AdSense が死んでも俺たちは他へ逃げられるぜー」
と斜(はす)に構え、対岸の火事と鼻で笑っていたような気がしなくもないサイト運営者たちも、まさか次のターゲットが自分達になるとは思いも寄らなかったのではないでしょうか。
長年、AdSense / AdX 一辺倒だった我が国の(高々、月間数百万PVレベル以下の)弱小サイト界隈ですが、そこへ Prebid.js 系収益化の波が本格的に訪れたのも昨年後半から今年にかけてのことでした。それに絡んで、個人サイト運営者に置かれましては、新しい波に乗るべく、それなりに手間を掛けた方も少なくなかったことでしょう。
手間を取られたのは収益化だけではありません。昨年の Internet Explorer サポート終了を受けたモダンブラウザ対応や GDPR 対応、CMP 規制対応、Google Analytics 4 への移行、(個別取引先への連絡も含めた)インボイス対応、TwitterのXへのリブランドと運営方針変更、Amazon アソシエイトの画像リンクの終了(2024年1月予定)、そして AI 普及を受けた環境変化への対応など、今年の個人サイトはやることだらけ。
そんな中、当サイトでは加えて12月、毎日少しずつじんわりとサイトのリニューアル作業を行うなど、てんやわんやの状態だった、というのが内情にはなります。
その他、ここに書いていない作業も多数あった気がしますが、ともかく、ここまでダイナミクスを感じた年は今世紀初なのではないかと思うほど忙しい年だった、というのが正直なところ。
とはいえ、そんな事情とは関係なく、それ以前から妄想していた動画投稿の復活やコンテンツ販売への挑戦にも、依然、思いを馳せてはおりますので、来年はぜひ、形にしていきたいなぁ、と思いつつも、多忙で夏くらいまでは着手が難しそうな予感がしておるところです。
その際は、ぜひともご贔屓のほど、よろしくお願いいたします。
今年も大変お世話になりました。それでは皆様良いお年を!