「シボレー・ボルト」驚異の燃費は、イカサマだ
「各ニュースサイトさん。シボレーボルトの性能ちゃんと報道しましょうよ」
で書いた件。ニュースサイトでフォロー記事が出たようですので、触れておきます。
NIKKEI NET - GM新型車、燃費計算で「世紀の誇張」か 米誌
との事です。
GMが発表した燃費(およそリッター97.8km)は、以下のように技術的に不審な点があり、将来必ずそのウソ、あるいは隠されている部分が明らかになるものと思われます。
- ガソリンエンジンの熱効率は現在の技術でも30%程度と言われており、いくら優秀な回生充電機構などを備えていたとしても、一般的な車重の4輪車で、そもそもそんな燃費を実現可能とは思えない点。
- ガソリンエンジン由来エネルギーでの走行時燃費は、発表資料の数値からリッター20km台前半と推測される点
- 家庭用電源から充電した電力がその「燃費ギャップ」を埋めるにも関わらず、充電用の「電気料金」が燃費計算上、極端に軽視されている点
ちなみに米国の「現行基準」で算出した米国2010年型プリウスの燃費はリッター21.7km程度です。
日本のカタログスペックで使われている「10・15モード燃費」は実走行に即したものではなくかなり良い値が出るようになっていますが、米国の現行基準は日本のそれに比べ実走行に近い値が出るよう作られています。
いずれにせよ、シボレー・ボルトの燃費算出は、電気代が極端に軽視されているため、リチウムイオンバッテリ搭載量の多さなどからかなり高価になると考えられる車両価格のモトが取れるほどには、実際の「燃料+電力コスト」は安くならないだろうと思われます。
電気代が無料。という人はほとんどいませんから、ほとんどに人にとって「幻の燃費」といえるシボレー・ボルトの燃費はイカサマというよりほかありません。
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