AMD Eyefinity 向けDVI 多画面同時出力用の安価な変換アダプタと、そのファームウェアアップデート
需要無いかもしれませんが、去年の秋にはここまでの情報が日本語圏では見つからなかった覚えがあるので、今さらですが記事にしておきます。
見出しのキャプチャのエラーに悩まされているAMD Eyefinityユーザーさん必見かもしれません。
1枚のグラフィックボードから多画面同時出力しようと思い、Radeon HD 5000世代のAMD Eyefinity対応ボードを使ってみたときの話です。
私が買ったRadeon HD 5670搭載グラボでは、クロックソースが2つしかなく、クロックソースを必要とするディスプレイ接続(DVIやHDMIなど)は同時に2つしか出力できない。という制約がありました。
AMD Eyefinityでは、クロックソース数を使い果たした場合、それ以上のディスプレイはDisplayPortで接続する必要があります。
そのため、DVIのみで3画面構成にするには、DisplayPort→DVI-D変換アダプタなどを使わなければなりませんでした。
で、この変換アダプタでハマった、そして解決した。というお話です。
※2012/8/31 リンク切れ修正
まず、前提知識として、AMD Eyefinityとタイミングソース、同時出力画面数の制限は、PC Watchの以下の記事が詳しいです。
・PC Watch - ホロデッキへと続く多画面技術「ATI Eyefinity」の背景
1台のグラボから、どうしてもIPS液晶のRDT231WM-Xを3台つなぎたかった私は、まず最初に、ELECOMのパッシブタイプDisplayPort→DVI-D変換アダプタ「AD-DPDBK」を買って使ってみました。
しかし、Radeon 5670はクロックソースが2つしか無いため、この組み合わせでは3画面目が出力されませんでした。
で、対策を調べたところ、クロックソースを補ってくれる「アクティブタイプの変換アダプタが必要」だと分かりました。
しかし、アクティブタイプの変換アダプタは外部電源が必要でデカかったり、そもそもこんな感じのお値段で非常に高価だし、で、ヤダなぁ。と、もにょもにょ調べていたところ、外部電源不要、コンパクトなケーブルタイプ、かつ、アクティブタイプでAMD公式認定されてて、しかも安価な変換アダプタ「Accell B087B-005B」を見つけまして、心の中で小躍りしたわけです。
これは試してみないと、というわけで、さっそく米国Amazonから個人輸入して使ってみたんですが、Windows7のハイブリッドスリープからの復帰時に、
<DisplayPort低設定の適用>
システムがコンピューターとDisplayPortディスプレイとの間の接続に問題を検出しました。この問題により、最高の解像度またはリフレッシュレートの使用が妨げられている可能性があります。
なんていうエラーを吐き、どう設定してもFullHD表示できなくなる事がある(!)という症状に悩まされました。
で、このエラーの解消のためにいろいろ調べてたどり着いたのが、Accellのホームページで配布している「ディスプレイ変換アダプタの(!)」ファームウェアアップデータでした。
・Accell DisplayPort Products FAQ
上記ページから「B087B-005B」、「B087B-006B」対応の、「instruction manual」と、「Firmware updater」をダウンロードし、説明書きを読みながら適用すると…
以下、参考用直リンク。
・ファームウェアアップデータ
・ファームアップデータ用説明書
このファームウェアを適用してから、前出のエラーは一切出なくなり、快適な環境になりましたとさ。めでたしめでたし。
というわけで、EyefinityでDisplayPortから多画面出力する時はこのアダプタを使うと、絶大なコストパフォーマンスを実現できるんじゃないかなぁ。と思った次第。
ちなみに正式な商品名はふざけた長さで、「Accell DisplayPort to DVI-D Active Single-Link Adapter B087B-005B」。
仕様詳細はこちら。
以下に注意が必要です。
- 最大解像度が1080p ないし、1920x1200
- Dual-Link DVI非対応
でもまぁ、今、よく使われてるクラスのディスプレイなら十分じゃないかとも思います。
あと、mini DisplayPortに対応したタイプ「B087B-006B」もあるようです。
米国Amazonってあまり使ったこと無いんですが、1週間ちょいで届いたので、思ったより早くてちょっと驚きました。
そして、ほんと、円高サマサマです。
<余談>
稀に、独自設計で3台目用のクロックソースを独自実装したRadeon 5000番台のグラボもあるようですが、あまり一般的とは言えません。
Radeon HD 6000番台の事は、使ってないのでよく分かりません。タイミングソースを3系統に増やした。という話もありますので、それが本当なら2画面DVI+1画面HDMIなんて事も可能かもです。
ただ、その場合でも4画面目以降はアクティブタイプの変換アダプタが必要になると推測しますが。
<参考URL>
関連記事
GA-P35-DS4 の再起動病→ CMOSクリアでとりあえず解消
Windows Vista / 7 のファイル関連付け問題の対処方法
Friio の Windows 7 64bit 版向け安定構成(TVTest + BonDriver + TVRock)
鮭鳥羽 says:
13年前
私もアクティブタイプのアダプタの価格に驚き、もにょもにょしてましたらこの記事にたどり着けました。
使っているグラフィックボードはHD 6870で、紹介されていたMiniDisplayPort版を購入したところです。
タイミングソースを3系統に増やしたという噂は私もどこかで見ましたが、自分の環境ではできませんでした。
情報ありがとうございました。
トリプルモニタ環境の構築 | レーセツ技研 says:
13年前
[...] これを助けてくれたのがつぎのWebページです。 http://www.teradas.net/archives/789/ 安いアダプタを紹介されていました。 [...]
萬屋 says:
11年前
私のデルのPCもグラボがATI radeon HD 5670で現在デュアルモニタをトリプルモニタにしたくて貴ページにあるアダプタを購入してみました・・がNG。amdのFAQなど参考にドライバ入れ替えたり、1台で立ち上げたり色々やってみましたがダメ。当方設定は、1.dsub-dsub:monitor, 2.HDMI-hdmi:monitor, 3.dvi-[本アダプタ]-displayport:monitor。この3のモニタを検出してくれません。ちなみにdviケーブルはシングルリンクです。何がアカンのでしょうか?
ひろも says:
11年前
当時、Eyefinity対応を謳うグラボ「ULTIMATE HD5670 1G GDDR5 PCI-E HDMI/DVI-I/DP」+B087B-005Bの組み合わせで、3台目の認識までは労なくできた記憶があります。
DP-DVI変換アダプタ単体でシングルディスプレイ出力できるなら変換アダプタは故障していないでしょうから…ちょっと分からないですねぇ。
お力になれず恐縮です。