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5年で半分に?プリンタのインク容量減少を調べて表にしてみた

 2024年8月9日

CanonInkCartridge_6_sh

以前の記事でもチラっと書いたとおり、最近プリンタが壊れまして。

いい大人がペーパーレスというわけにもいかないので、すぐに買い換えたわけですが、「プリンタはインクで儲けている」という俗説が気になったので、実際にどのくらいインクが減ったのかを調べて表にしてみました。

それによると、プリンタのインクの量は5年でなんと半分にまで減っているケースがあるという事が分かりました。

※この記事は、将来追記・更新する可能性があります。

※2013/3/25,26 文章ブラッシュアップ。タイトル調整。

国内未公表のインク容量も、欧州では公表されている

ご存知のとおり、国内のプリンタメーカーは、個人向けプリンタのインク容量を公式発表していません。

改めてメーカーに確認しても、やはり、インクタンクの容量や旧機種とのインクコストの差。といった具体的な数値の話しになると途端に歯切れが悪くなります。(ただ、高くなった事は匂わせてはいましたが)

という事で今回は、互換インク販売会社さんからの情報や、各国向け、特に消費者保護が徹底されている欧州向けのメーカー公式情報を基に表を作ってみました。

キヤノン製プリンタインクタンク容量の一覧表

■カラー独立型インクタンクの容量の変遷

型番の末尾「~XL」は大容量インク。

欧州型番の「PGI-…」は顔料黒インク。「CLI-…」は染料系インク。

インク容量は「欧州(公式)」欄を推奨。

上ほど新しく、下へ行くほど古い型番です。

インク型番インク容量(ml)代表機種注釈
日本欧州日本
(推定)
欧州
(公式)
日本欧州
BCI-350PGI-550PGBK1215MG6330 / iP7230MP6350 / iP7250顔料黒
BCI-351CLI-55157染料
BCI-350XLPGI-550(XL)1822顔料黒・大容量
BCI-351XLCLI-551(XL)1011染料・大容量
-PGI-450PGBK-15-iP7240顔料黒
-CLI-451-7-染料
-PGI-450(XL)-22-顔料黒・大容量
-CLI-451(XL)-11-染料・大容量
BCI-325PGI-52510~1319MG6230 / MG5330 / iP4930 / iP4830不明顔料黒
BCI-326CLI-5265~69不明染料
-PGI-425-19-iP4940顔料黒
-CLI-426-9-染料
BCI-320PGI-5201619iP4700 / iP4600 / iP3600iP3600顔料黒
BCI-321CLI-5216.5~89染料
BCI-9ePGI-52026iP4500iP4500顔料黒
BCI-7eCLI-81013染料
BCI-9不明20不明不明顔料黒
BCI-7不明10不明不明染料

※インクの型番は一部略称。
※日本向けインク容量は詰め替えインク業者の公表情報からの推定値のため、参考程度にとどめておいてください。

こうして見ると、現行機種(MG6330・iP7230)のインクタンク「BCI-350/351」の容量は、なんと2007年頃の「BCI-9e/7e」の半分近くに減っている事が分かります。(少なくとも欧州基準では)

また、現行の大容量インクタンク「BCI-350XL/351XL」も、大容量と言いながら、昔の通常インクより少ない事が見て取れます。(これも少なくとも欧州基準では)

一方の実売価格はどうかと言うと、現行の大容量インク「BCI-350XL/351XL」は、旧製品より概ね高価なので、インク容量は減り、値段は上がった。と言って差し支えない状況と思います。

なお、インクの実売価格の例はこんな感じ。

 

これを書いてもいいものか、大変悩ましい所ですが、表を見ていると、どうも日本向けは欧州向けよりインク量を減らしているのではないか…。という匂いも感じなくはなかったり。

ただ、表中の国内向けインク量は、詰替えインク業者が公表している詰替え回数などからの推測値も含んでいる事や、残インク要因もあろう。という事で、この辺の結論は避けておきます。

カラー一体型インクモデルはコスト面から薦めづらい

実はこの時、合わせて「カラー一体型インク」の容量も調べました。

これは、MG3230 などに使うインクで、データが十分に収集できなかったので公表は控えます。が、正直、まとまった印刷をする人には薦められないなぁ、という程度には少ないインク量だった事にはそれとなーく触れておきます。

もちろん、印刷枚数が非常に少ない方はこれでも十分かもしれませんが…。

色々考えた結果、キャノンの5色インクモデルを買った

キャノンの6色インクモデルはグレーインクが消費されやすく、5色インクモデルの方がランニングコストが安い、などなどを考えて、最終的には MG6330 ではなく、PIXUS MG5430 に買い換えました。

MG5430 なら、少し安価な5色パックのインク(先に貼った3つの Amazon リンクの2つ目)を使えるので、まぁ、ランニングコスト的にもどうにか許容範囲内かなぁ。という判断です。

念のために言っておくと、今回は、僕がキヤノン党という事でキヤノンのインクのみを調べたわけで、この会社さんに悪意があってこの記事を公開したわけではありません。

詳しい事は分かりませんが、このあたりは某E社も似た状況なのではないか、となんとなく思ってはいます。

実際に、またキヤノンのプリンタを買ってるわけですしね。

そういう意味では、同じインクコストが高いなら、インク詰まりが少なくてクリーニング回数が少ない方がいいだろう。という判断でキヤノン製品にした。という考えはありましたね。

店頭のサンプル年賀状の白さが尋常じゃない…

僕もかつては、画質重視でエプソン製のプリンタを愛用していたのですが、インクの目詰りに耐えかねたのと、最小インク吐出量が1pl(ピコリットル)の機種が気になった事もあって、6年くらい前にキヤノン党に鞍替えしました。

そんな経緯なので次も当然キヤノン製品。と考えていたのですが、店頭であまりにも真っ白な年賀状の印字サンプルを見てしまい、「こりゃ、まともに印刷したらとんでもないインクコストになるからって、誤魔化してるんじゃないの?」と、大変不審に思ったのが今回の調査のきっかけです。

店頭で見たのは、運動会の子供が印刷してあるサンプルだったんですが、画像処理で空の色を真っ白に飛ばしてあって、これはちょっとエゲツないなぁ。と。

しかし、なんというか顧客に不信感を植えつける販促物ってのは感心できません。

個人向け印刷環境は大きな転換点にある

正直、写真印刷に関して言えば、コスト・手間の両面から、こういうところとか、こういうところのようないわゆるデジカメプリント・デジタルプリントサービスを使えば良い。と、かなり本気で思ってて、もうかれこれ3年は自宅で写真をプリントした記憶がありません。

そういった事もあり、今回のプリンタ選定では、今まで同じように惰性で後継機を買ってもいいものか、という思いはありました。

それはつまり、個人向けの印刷環境や選択肢が、今、大きく変わろうとしているから、という事でもあります。

家庭でのプリンタ利用の動機や目的も変わってきているのでしょうか。2012年の冬モデルでは、各社揃って背面給紙機能を縮小ないし省略しており、「プライベートで最も良く使うデバイスはもうパソコンではない」という時代の流れを感じたり感じなかったり。

そういう意味では、普通紙にドキュメントを印刷するならもうレーザープリンタ一本でいいんじゃないか、と思ったりもするわけです。

 

最後に、今回、私が最後の最後まで本気で迷った機種たちを並べて記事を締めくくろうと思います。

これらの機種を選ばなかった理由は、設置場所の問題・デザイン・はがきの紙送り信頼性・最小インク吐出量・中間色のザラつきなど、様々です。

個人用途で言うならば、キヤノンさんのインクジェットプリンタはそれなりに信頼しているので、できる事なら今後も選ばれる立場にいて欲しいと願うのですが。

参考サイト

検索用キーワード:Ink cartridge, pigment,

※2013/3/20 文章ブラッシュアップ

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この記事へのコメント(5件)

  1. 高田 says:

    11年前

    突然のコメ失礼しますm(_ _ )m
    私もプリンターが壊れ、当日中に調達しなければいけない状態でした。
    結局貴兄(女性だったらゴメンナサイ 笑)と同じPIXUS MG5430を購入しました。
    インク減りが早く調べていたらこのサイトにたどり着きました。
    ご意見には”禿同”です(笑)
    駄文失礼しました^^

  2. 7743 says:

    11年前

    PIXUS950iを使っていた者です。
    からっぽのBCI3インクタンクが手元にあり、店頭で最新機種のインクタンクを見てびっくりしました。
    ずいぶん小さくなったな、と。
    圧縮の利く封入型の固体ならともかく、インクの液体は圧縮できるようなタンク構造ではない。
    単価が若干値上がり。
    これにより倍近い値上げであることは明白でしたが、これを見てどれだけの値上げをしたか思い知りました。

    インクは充填する派なので、タンク内部スポンジ劣化によるノズル詰まりを気にする私には独立タンクよりヘッド一体型が魅力的に見えてきました。(950iは保守部品として、念書を書いた上でヘッドを単品で取り寄せできましたが、今はそれも無いようで)
    スポンジ劣化によるノズル詰まりするまで使い倒す決意を新たにしました。

    何の実りも無い駄文で失礼しました --;

  3. これでも現役? 日刊てぃくとVol.8 (2013.11.27) | Alternative Color says:

    11年前

    […] しかも、このプリンタがもう寿命で悪いのか、インクの量が減っているのか、ただ単に使いすぎなのかわからないけれど、インクカートリッジを変えても変えてもすぐに無くなっちゃう […]

  4. わたなべ says:

    10年前

    インクの容量を調べていて、こちらのサイトに着きました。
    インク容量が発表されていないなんて、知りませんでした。
    以前から、プリンター安いのは、インク売るためだなとは思っていましたが、
    インク容量も知らないで買っているなんて、
    我ながら、美味しいお客さんですよね。
    きちんと調査されていて、有益な情報でした。ありがとうございました。

  5. Fumio Ohmura says:

    8年前

    プリンター設計者のユーザーの一人としてのコメントを聞きたい。

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